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夢物語  作者: O.Camus
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三日目

夢を見ました。


私は草原にいました。

ー今回は私一人ではないようです。

目の前に居たのは大きな虎でした。




辺りにいるのは虎1匹です。




其れを覆う毛は混ざりきってない黒と白の様でした。但し灰色ではありません。そんなものよりもっと不可解なものです。



眼光は鋭く、私だけを見つめ、唯々睨んでいました。其処から動くな、と言外に言っているようでした。





ー私は其処に座ったままでいる他ありませんでした。






私は唐突に虎にお前は獣であるか、と尋ねられました。


私は虎に向かって私は人間だと答えました。

お前はなんだと聞くと虎は今にも消えてしまいそうな声で

虎だ、と答えます。





次に虎は私に、ではお前の心は如何かと再び尋ねてきました。





私は少し考えて、そうかも知れないと答えました。


日々、生活の中で心がどうしようもなくゴムボールの様に酷く激しく肋骨の中を暴れ回っているのを感じているのです。





思い切って、何故そんなことを聞くのかと尋ねてみると



唯聞いてみただけだ、と素っ気なく返してきました。





そんな問答を繰り返しているうちに、私は残された時間が短いことに気が付きました。


すると虎は其れを知っているかのように、これからもよろしく頼む、と言いました。


私は其の手を挙げるだけに留めました。



ー満月が私達を照らし足下に広がる青々とした草原を青黒いものにしました。



ーーもしかすると、照らしていたのは虎と草原だけだったのかもしれません。





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