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エピソード1.断崖屋敷の殺人 第3話 凶器はナニ...。

登場人物紹介

三条 百合子  私立探偵

御影 千春   百合子の友人

西鶴 大善   西鶴財閥の総帥、屋敷の主人

錦織 大和   タナトス社社長

宮城 悟    西鶴大学学生

柊 沙那美   サイカーエージェントの女優

浜松 義郎   西鶴邸執事

柳瀬 凜香   西鶴邸メイド

天貝 悠仁   警視庁捜査一課警部


*登場する名称は全てフィクションです。

友人の千春に誘われて参加したパーティー。

凄い参加者の中に、私の錦織王子が。

朝っぱらから柊女史の悲鳴で駆けつけると錦織さんが殺害されていた。参加者の証言には怪しい所もあるのだが。


「ところで浜松さん、今屋敷にいるのはここにいる人で全員ですよね。」

「はい...、ただうちのメイドが...。」

なんやて?メイドって誰よ。そんな人いたかい?

「こちらで働いているメイドさんがいるんですね。」

「はい...いる...というか...いたというか...。」

何だかハッキリしないわね。

「浜松さん、殺人事件なんです。メイドさんについてはっきり言って下さい。」

「分かりました三条様、実は柳瀬と言うメイドが働いているのですが、昨夜の夕食後から姿が見えないのです。」

「屋敷から出たという可能性は?」

「ありません。歩いて帰れないことは三条様もご存知のはず。」

うん、屋敷からはでられない。ならば屋敷の何処にいる?

「浜松さん、ひょっとして地下室とか隠し部屋とか屋敷にあります?」

「私も長いこと勤めてますが、そのような部屋は聞いたこともありません。」

なによ、ミステリーなら隠し部屋とか用意しなさいよ。でもどこ行ったんだ?


少し情報を整理してみよう。

柊さんは夜中に物音を1~2時に聞いた。

朝何故か柊さんは台所に水を飲みに行った。

柊さんは錦織さんの出血を見て悲鳴を。

しかし駆けつけた時は血は拭き取られていた。

宮城君は朝台所で食べ物探すが浜松さんはいなかった。

宮城君は食べられず6時に戻る。

浜松さんは朝食の準備でずっと台所にいた。

メイドの柳瀬さんは昨日夕食後失踪。

ついでに西鶴は怒りん坊さん...まっいっか。

「ねぇ百合子...犯人は分かりそう。」

「千春、アタシの錦織さんを殺した犯人は絶対逃がさないよ。」

「アタシの錦織さん...、百合子大和さん好きだったんだ。」

「そりゃイケメンだもん。チャンスがあればとか思ったけど...まあ、今は犯人を推理するだけだね。」

「さっき聞き取りしてたけど、何か分かった?」

「怪しいヤツばっかだよ。」

「犯人分からないの...。」

「いや、容疑者はいるよ。後は証拠の凶器かな。」

「やっぱり百合子は凄い探偵なんだね。」

「前もさ...折角のイケメンとのチャンスだったんだけど事件が起こってさ...。」

「何か百合子ついてないね。」

「まあ、千春が気にすることはないさ。」


屋敷の中に凶器はある。

断崖から放り投げる手もあるが、そんなことをしたら誰か気が付く。

犯行時刻は1時から2時、柊さんが聞いた物音は錦織さんが殴られた時の音だ。

犯人は殴った後凶器を隠した。

いや...放置した可能性もあるかな。

問題は柊さんが出血を見てみんなが集まる間に血を拭き取ったことだ。

いや、そもそも柊さんが犯人ならば出血してないかもしれない。


「天貝警部、遺体の損傷ですが。」

「三条さん、検死結果で死亡推定時刻は午前1時から午前2時、死因は打撲による出血死。」

「傷口から想定される凶器は?」

「恐らく棍棒みたいな物だと。」

ん?棍棒...、ここはアドベンチャーランドかい。そんな物...あっ!

成る程ね。凶器は分かった。

後は血の拭き取りか...。

失踪したメイドのこともあるかな。


「浜松さん、メイドの柳瀬さんについて聞きたいんですが。」

「何でございましょう三条様。」

「いつからこちらのお屋敷で働いていたんですか。」

「今回パーティーをすることになり募集しました。その時からですからそれ程長くはないです。」

「ちなみにおいくつの方ですか。」

「21と言っておりました。」

21なら大学生かもね。宮城君と何かあるかも。

「柳瀬さんはどこの大学生ですか。」

「大学生ではございません。短大を卒業されアルバイトをしていると申しておりました。」

何か怪しいわね。

「採用する時書類とか調べたんですか。」

「いえ、短期ですし臨時の為本人の申告で対処しました。」

ふむふむ...そうだったのね。

血の拭き取りのカラクリは読めたわ。


「天貝警部、今回の事件の犯人が分かったわ。」

「おお、流石三条先生。では全員広間に集めますか。」

「そうね、西鶴さん、柊さん、宮城君、浜松さん、それに柳瀬さんよ。」

「柳瀬…?そんな人屋敷にいるんですか。」

「いるわよ、ある部屋にね。」


「宮城君、入るわよ。」

「あっ...やっ...待って...。」

「そこにいるわね、柳瀬さん。」

「はい...、探偵さんはごまかせないですね...。」

「凜香...。」

「あなたにも広間に来て話を聞いてもらいますよ。」


広間には全員揃った。

「おい探偵、早く犯人を捕まえろよ。」

うっさいわね、このジジイ。

アンタが資産家殺人事件にならないから、アタシのイケメンが死んじゃったんじゃない。

「百合子、犯人分かったの。」

「千春、この名探偵三条百合子に解けない謎は無いのよ!」

くーっ、いつ言ってもシビれるセリフだよ。

これだよこれ、探偵してて言いたいセリフナンバーワンだよ。

「今回の錦織さん殺害の犯人はこの中にいます!」


第4話 予告

遂にイケメン殺人事件の真相が!

エピソード1完結。

次回 「犯人はアナタよ!」

次回百合子の推理が炸裂する。

エピソード1完結ですが...。

続く難事件、エピソード2の幕開けです。

ではまた。

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