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エピソード1.断崖屋敷の殺人 第2話 容疑者はダレ?

登場人物紹介

三条 百合子  私立探偵

御影 千春   百合子の友人

西鶴 大善   西鶴財閥の総帥、屋敷の主人

錦織 大和   タナトス社社長

宮城 悟    西鶴大学学生

柊 沙那美   サイカーエージェントの女優

浜松 義郎   西鶴邸執事

柳瀬 凜香   西鶴邸メイド

天貝 悠仁   警視庁捜査一課警部


*登場する名称は全てフィクションです。

友人の千春に誘われて参加したパーティー。

凄い参加者の中に、私の錦織王子が。

夜には話も出来たけど、朝っぱらから柊女史の悲鳴が。やっぱ起こったよ、資産家殺人事件...と思いきやまさかの錦織さん?


にっ、錦織さん…。

いかん、いかん。ここは冷静にならねば。

「みなさん、錦織さんから離れて下さい。これは事件の可能性もあります。」

「あなた...誰?」

柊さんが睨む。

「私は私立探偵の三条百合子です。これから警察による現場検証がありますから、みなさんはこの屋敷から離れないで下さい。」

「三条様、警察には連絡致しました。」

「ありがとうございます、浜松さん。」


暫くすると警察が到着した。

「警視庁捜査一課の天貝です。みなさ...、ん?あれ、三条さん?何でここに。」

「天貝警部、ご無沙汰してます。昨日から開かれたここのパーティーに参加していたんですよ。」

「えっ、三条さん令嬢だったんですか?」

失礼ね!私だって令嬢だったらよかったけどね...。

「友人に誘われたんですよ。それより、錦織さんはどう?」

「まず、撲殺で間違いないですね。死亡時刻は詳しくは分かりませんが、夜中でしょうね。」

「容疑者は全員屋敷にいるでしょうから、後程聞き取りして下さい。」

「三条さん、なんで犯人が屋敷から逃げてないと分かるんですか。」

「この屋敷の裏は断崖絶壁です。そこから飛び降りることは考えられません。また、屋敷から続く道は一本道で警部も来て分かると思いますが、歩いて行くのは無理です。皆車で来ていますが、無くなった車両はありません。」

「成る程、では犯人がここにいる誰かだと。」

「私も屋敷を調べます。聞き取り結果を教えてもらえますよね。」

「正直、私には全く検討がつかないんで、三条先生にお願いします。」


撲殺なら凶器は屋敷のどこかにあるよね。

しっかし...何で錦織さんなのよ。あの強欲ジジイの西鶴なら分かるけどね...。

ん?待てよ...西鶴さんと錦織さんが何故か口論になり、何故か殺すとか...ないか...。

「三条さん。」

「天貝警部、分かりましたか。」

「正直、夜中の犯行だと全員寝ていることになり、アリバイのある人はいませんよ...。」

「私が錦織さんとお話して、別れてから朝発見されるまでは全員が容疑者ですね。」

「三条さん...私じゃお手上げです。何とかこの事件お願いします。」

仕方ないわね。この三条百合子が解決しますか。


「みなさん、これから天貝警部に依頼された私三条百合子がお話しを伺います。」

まず第一発見者の柊沙那美ね。

「朝、錦織さんを発見したのは柊さんで間違いないですね。」

「はい、喉が乾いたので水を飲もうとここに来た時誰かが倒れていたんで近づいたんです。」

水...?確か部屋にもミネラルウォーターはあったはず...。

「部屋のドリンクは飲まなかったんですか。」

「あっ、いや...。台所の水が...。」

何か隠してるな。まあ、後で調べるか。

「錦織さんが倒れていた周囲に何かありましたか。」

「周りですか...、何もなかったような...。」

「置物とかもですか。」

「あまり覚えてないんです。気が動転していて...。」

「朝にあなたの悲鳴が聞こえましたが、死んでいると分かったからですか。」

「いいえ...頭から血を流していたからです。」

ん?頭から血...、朝駆けつけた時には出血していなかった...。誰かが拭いたのか...。

「昨夜は自室で寝ていましたよね。」

「はい...。ですが、夜中に物音がしたので目が1度覚めました。」

「何時頃でしょう。」

「多分1時から2時くらいだと思います。」

「分かりました。宮城さんと交代して下さい。」


宮城悟、インテリ大学生だ。

何でこのパーティーに呼ばれたんだ?

「宮城さん、昨夜はよくお休みになれましたか。」

「はい、ぐっすり眠ってました。」

「夜中に起きることは1度もありませんでしたか。」

「そうですね。ですが、早く起きてしまいお腹が減ったので食べ物がないか台所の方に行きました。執事の浜松さんに頼もうとしたんですが...、そう言えば浜松さんいなかったな。」

「朝柊さんとは会いましたか。」

「あの綺麗な女優さんですよね。見ませんでしたけど。」

「何か食べましたか。」

「浜松さんが見つからなかったので部屋に戻りました。6時くらいでしたかね。」

「分かりました。ありがとうございます。」


一応西鶴のジイさんにも聞いておくか。

ひょっとしたらアタシの王子と揉めてるかもしれんし...。

「なんじゃ、ワシの屋敷で事件とか何とかしろ探偵!」

こういうヤツが殺されるんよ、なんでまだ生きてんのよ...。

「あの...西鶴さん、確認ですが昨日錦織さんと夜に会ったりは...。」

「何でワシがあんな若造と会わにゃならんのじゃ。さっさと犯人を捕まえるんじゃ。」

アンタを逮捕したいよ...、いやいや意外とこう言うヤツが怪しいかもよ...。

「西鶴さん、昨夜喉が乾いて台所に水を飲みに来たりとかは...。」

「そんなもん、部屋に水があるのにわざわざ台所に行くんじゃ。」

そうなんだよ。水は部屋にあるのに台所に来る理由は...。


そういや宮城君が執事がいないと言っていたな。

「浜松さん、ちょっといいですか。」

「何でございましょう三条様。」

「朝、宮城君が食べ物探しに台所に来た時浜松さんがいなかったと言ってましたが。」

「朝でございますか。私朝食の準備がありましたから台所にはおりましたが。」

ん?台所にいる執事に会ってない宮城君...。

なんか怪しいヤツらばっかだな...。


第3話 予告

私の錦織王子を殺したのは誰よ!

怪しい証言や何か変なモノ...?

次回 「凶器はナニ...。」

いよいよ百合子探偵の捜査開始です。

なんか西鶴さんに厳しくね?

ではまた。

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