エピソード2.学園七不思議の殺人 第10話(最終話) 七不思議の真実
登場人物紹介
三条 百合子 私立探偵
浜松 義郎 探偵助手
矢部 やちよ 生徒会会長、学生
明智 あかね 弓道部、学生
加納 かなこ 美術部、学生
佐伯 さくら 茶道部、学生
天堂 ちなつ 吹奏楽部、学生
名取 ねね 放送部、学生
羽村 ほたる 生活指導担当教師
牧村 まもる 担任教師
八代 八千代 八代学園理事長
天貝 悠仁 警視庁捜査一課警部
*登場する名称は全てフィクションです。
学園理事長の八代さんから依頼を受け、教師として調査を開始。旧校舎の不思議のうち死を呼ぶメロディー、茶室の亡霊、波打つ畳、飛び出す絵、舞い散る楽譜、放火魔の亡霊を知るが、学園の不思議は七つではなく六つだった。旧校舎に入り施錠し、各自校舎内を捜索開始する。体育館を調べようとした時、館内に生徒会長の矢部さんの遺体が。その後校内で聞き込みをする。
「渡辺さん、その5人は羽村さんの親友ではないのかな。」
「彼女ら5人は羽村さんを死亡に追いやった悪党です。」
何だか羽村先生との話に違いがあるな。
「確か、羽村さんは旧校舎の理科室で爆発事故にあいましたよね。」
「その事故、羽村先生の仕業だと思います。」
「娘と険悪だからと言ってそこまでしますかね。」
「羽村さんは先妻の連れ子で、先生の子ではないんです。」
「矢部さんは羽村さんの事件を調べていたんですね。」
「はい、やちよは仇を取ると言っていました。」
「渡辺さん、あなたも気をつけた方がいいみたいね。」
「三条先生、私に万一のことがあればこの手紙を見て下さい。見ずにいられればいいですが...。」
多分彼女なりの推理が書かれてるんだろう。
後日、旧校舎体育館。
「天貝警部、全員揃いましたか。」
「はい、言われた通り集めました。」
「では、みなさん。今回の矢部さん殺害と、過去この旧校舎理科室であった爆発の件について犯人を推理します。」
「三条さん、娘を事故にあわせた事も分かったんですか。」
「はい、全ての事件は繋がり、そして...犯人はこの中にいます。」
「えっ...、この中って...明智さん、加納さん、佐伯さん、天堂さん、名取さんの5人ですか。」
「まあ、順に話しましょうか。」
「まず、校内で聞き込みした話ですが、理科室の爆発は羽村先生、あなたが仕掛けましたね。」
「何で私が娘に対してそんなことするんでしか。」
「あなたは羽村さんと仲が悪かった。先妻の連れ子である羽村さんを何とかしたかった。そこで天堂さんに手伝ってもらい羽村さんを事故に見せかけ殺害したんです。」
「何で天堂さんなんですか。」
「あなたは職員室で私と天堂さんが話す間、こちらを観察してましたね。」
「それが何か。」
「あなたはここにいる5人は羽村さんの親友とも言いました。しかし、本当の親友は矢部さんです。ここの5人は羽村さんや矢部さんを攻撃していたんです。」
「生徒同士なら仲が悪い者もいるんじゃないですか。」
「いや、5人に指示をして羽村さんを追い込ませたのは羽村先生ですね。しかし、5人は初めこそ指示でしたが、段々エスカレートした。本気で羽村さんを追いつめた。矢部さんはその事実を突き止めたんです。」
「でも、この旧校舎は密室だったんですよね。矢部さんは入れないんじゃないですか。」
「我々が入ってからは密室ですが、その前はどうでしょう。矢部さんの手には拘束された跡がありました。我々の入る前からここにいたんですよ。体育館にね。」
「ここは施錠してありますよ。」
「羽村先生、あなたなら解錠出来ますし、私が鍵を手にしたのはここに入る前です。」
「では、私が娘と矢部さんを殺したと。」
「いえ、あなただけではありません。」
「では誰が...。」
「私は理事長が言う七不思議に違和感をもっていました。この手の話は校内で広がるもの。しかし、知るのはここの6人。何故なら、矢部さん殺害に必要だったからです。七不思議を全て知ると死ぬなんてのは、矢部さんが亡くなった時の為の理由を七不思議で片付けることだったのでしょう。」
「なら、矢部さんを殺したのは。」
「矢部さんの遺体を調べた所、複数の傷口、それも形状の異なる傷でした。これは凶器が皆自分用だったからです。」
「自分用とは?」
「明智さんの弓、加納さんの筆、佐伯さんの茶碗の破片、天堂さんの弦、そして名取さんはマイクのコードで拘束した。」
「さっ、三条さん...それって...どういうことなんですか?」
「天貝警部でも分かるように説明しましょう。羽村さん殺害の犯人は羽村先生と天堂さん、矢部さんを拘束したのは名取さん、そして殺害したのは明智、加納、佐伯、天堂さんの4人です。犯人はここにいる全員です。」
「あ...あの子が...悪いのよ...。」
「羽村さんは先生とは血は繋がってませんでしたが、心は繋がろうとしてましたよ。」
「えっ...なんで...。」
「矢部さんが生徒会長として探る中で、新理事長とは仲が良くなった。名前がやちよで同じなんですよ。だから、今回の計画を未然に防ぐ為、私に依頼した。残念ながらそれは出来ませんでしたがね。」
6人はその場に立ちすくした。
「天貝警部、後は任せますよ。」
「三条さん!ありがとうございます!」
三条探偵事務所。
「所長、何か今回の事件って...。」
「学校という閉鎖空間では時として狂喜に満ちるものよ。」
「しかし...何か後味悪いですね。」
「まあ、私達の仕事は真実を突き止める事で、ハッピーエンドにするものじゃないからね。」
私立探偵三条百合子の事件簿
エピソード2.学園七不思議の殺人 完
まあ...色々あるけど...解決なのさ。
今回キメゼリフはお預けだね。
では、エピソード3にてまた。




