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裁判にて  作者: Hoshino
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第1話

俺はここのや しろう…29才…。無免許運転の罪で捕まり、これから判決を受ける…



ここのや しろうは無免許運転の罪で逮捕され判決を受ける。裁判所で巻き起こる不思議な人間模様と、ここのやしろうの抵抗を描くお話 ☆彡



第1話 ここのやしろう

第2話 傍聴人席の夫婦

第3話 ここのやしろうの抵抗

第4話 裁判官の心境

俺はここのや しろう…29才…。無免許運転の罪で捕まり、これから判決を受ける。


「免許を持っていなかったが、1度で良い…!

運転をしてみたかった…!」


違う…!そうじゃない…、そんなんじゃないんだ。ある日、些細なことで運転免許証を没収されたのだ。


違法駐車なのは分かっていた。だけど、ほんのちょっとだ。大体、駐車場が少ないのがいけないんじゃないか。取り締まるくらいなら、もっと駐車場をつくれっていうんだ。違法駐車すると、すぐに若い女の警察官がやって来た。

「こんなところに停めてもらっては困ります!一体、あなた、公共の秩序をなんだと考えているのですか…!?」

若い女の警察官がキンキンと高い声で俺を怒鳴りつける。その女があまりにひどく俺をしかりつけるものだから、何事かとギャラリーが集まってきた。公共の秩序だなんて大げさなことを…俺は大勢の前でこの女に叱責され、社会のルールが何かということを説教された。

「分かったんですか…!?」

女の警察官は興奮して、弱っている俺をさらに追撃する。俺は、緊張するとつい笑ってしまう癖があった。普通に返事をしたかったのだが、最後につい笑ってしまった。

「あ…はあ…、まあ、はい…わかりました。ぶふっ…!」

女の警官の顔に怒りがみなぎる。俺には分かった。この女の警官は自分を女だと思って甘く見ているのかという怒りも付け加えた。違うのに。

「あなた!!ふざけているんですか!全く反省の色が見えませんよ!運転免許証は没収します…!あなたのような人に2度と運転してもらいたくありません…!」


こういうわけで俺は運転免許証を失った。


だけど、俺はそれで運転をやめるわけにはいかなかった。なぜなら、俺の仕事はタクシードライバーだったからだ…!


生活は重くのしかかっていた。ポストは請求書の山で、スマホの通知は各種、債権者からの電話で鳴りやむことがない。


うんざりしてしまう。こんな状況で運転免許証を没収されたのだ。


それでも罪を犯したのであり、俺は今、手錠をかけられ腰縄をつけられている。


「開廷の時間だ。行くぞ」

俺の腰縄を持った執行官が言う。彼は、腰縄を引き、重々しく威厳のある法廷の扉を開ける。俺は、緊張と社会の重圧に押しつぶされそうだった。喉が渇く…。まさか死刑にはなるまいが…。



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