4.強奪の腕輪
「さてと、そろそろ行ってくる」
「待って下さい。マスター幾ら何でも手ぶらは危険過ぎます」
「見つからないんでしょ?」
「確かに見つかりはしませんが【換金】以外出来ませんからある程度の対応出来る様にしておいた方が良いかと」
「何かお勧めあるの?」
「コレなんてどうですか?」
タブレットには強奪の腕輪という2つの金と銀の腕輪が載ってる。
「金の腕輪は魔法を、銀の腕輪はスキルを奪って使う事が出来る様になります」
「渚、これ高いでしょ?」
「100億ミリーほどです」
「2つで?」
「1つでです」
「トータル300億ミリーですね」
「それ返済出来るの?」
「強奪した魔法やスキルは【換金】出来るので問題ありません」
「問題あると思いますけど、どうやって使うの?」
「強奪は対象に触れるか、死者を【換金】する事で腕輪にストック出来ます」
「ストック?」
「ストックした魔法やスキルは購入する事で使用出来る様になります」
「借金が減るどころか増えるイメージしかない」
「どうされますか?」
「購入しますよ、何かあってからじゃ遅いからね」
「流石マスターです」
「ちなみに強奪したら対象は使えなくなるの?」
「はい、強奪するので使用出来なくなります」
「都度確認されますので強奪したくない場合は[NO]を選択して下さい」
「何でも強奪するわけじゃないならいいか」
「じゃ、購入で」
「毎度ありがとうございます」
右に金、左に銀の腕輪が装着される。
「初回サービスで[魔法・サンダー]と[スキル・気配察知]を付与してあります」
確かに気配に敏感になった様な気がする。
「ありがとう、今度こそ行って来る」
「マスター、行ってらっしゃい」