2.取引成立
[効果]
ステルスモード:何人も気付けない
身体強化(小):身体能力5倍向上
視界共有:渚と視界を共有できる
「何人も気付けないの?」
「はい」
「動いたり音出したら気付くでしょ?」
「いえ、気付きません!」
「どういう事?」
「本体は別次元に行くので誰も気付く事はありません」
「こっちからも干渉出来ないって事ね」
「出来るんです!」
「えっ」
「ふふふ、まー出来るのは干渉ではなくて【換金】ですけど」
「ほーそれは凄いですね」
「凄いんです」
「ちなみに身体能力向上は何となく想像出来るけど、渚とは?」
「私でございます」
「あー店主は渚さん」
「そうで御座います」
「で、渚さんと視界を共有するとどうなるのですか?」
「どうもなりません」
「・・・そ、そうですか」
「で、お幾らですか?」
「百億ミリーで御座います」
「私の所持金は3000ミリーですよ?」
「そこでですが、マスターは【換金】出来ますよね?」
「えぇ、その様ですが?」
「残金は【換金】しながら返済して頂ければ幸いです」
「幸いって、私に泥棒しろと?」
「【換金】です」
「えっと、渚さんは先程から何故私をマスターと呼ぶのですか?」
「それはマスターですから」
「それは私の方が上位であると?」
「何を当たり前の事を、私はマスターのスキルに過ぎません」
「そのマスターに泥棒しろと?」
「ですから【換金】です」
「目的は何?」
「えー、目的とは勿論マスターのより良い異世界生活をして頂ければと・・・」
「嘘だね」
「はぅ、観てみたいのです」
「何を?」
「全てです、この世の全てが観てみたいです」
「だからって百億は無いでしょ?」
「この後、死にますよ?」
「えっ⁈」
「こっち来てもう30分くらいですから、そろそろ誰かに気付かれてるのではないでしょうか?」
「10分1秒って言ったよね?」
「死体の山が突然消えた場所に立ってるんですよね?」
「どうだっただろう?確かに立っていた様な」
「一瞬戻って帰って来れる?」
「もし危ない状況だったら私の名を呼んで下さい」
「但し、私の名を呼んだ場合は取引成立という事で」