一話 夜と鬼
始めましてもうじゃと申します。
学園モノが大好きなので書きました。
あと女のコに圧倒的力で分からされたり、食べられそうになったり、命狙われるのってなんかいいですよね。
私、昔くるファナってゲームでそういうのに目覚めちゃいまして
まあ自己紹介はさて置き、少しでも皆さんに面白いなって思って頂ければ嬉しいです
暗い夜道を走る。自分の息、心臓の音が煩い。
足が重い疲れた。だが、一瞬でも足を止めれば後ろより迫るへばりつく様な黒い瘴気に絡め取られ、闇へと引きずり込まれるだろう。
「どうしてだ!? もう家に着いててもおかしくないのに!」
少年ーーーー穂御月 柘榴は学校からの帰宅途中であった。
部活はやってない。しかし、今日は友達の付き合いで帰りが遅くなってしまった。
いつも変わらない。家に帰ってご飯を食べ、勉強して寝る。そのつもりであった。しかし
「なんなんだよ! 僕が一体何したってんだよ。もぉぉ!!! ヒッ!」
悪態を付きながら後ろを振り返る。そこには黒い霧の中から獲物を狙う真っ赤な双眸がこちらを睨み付けていた。
本能が察する。不味いと、アレに捕まったらタダでは済まないと。
いくら走れど、距離は縮まらない。人間はスタミナに優れた種族といえども限界がある。ソレはわざと少年が力尽き、恐怖でその心が染まるのを楽しむかの様に一定の距離で追いかけてくる。
吐息が荒くなり、鉄の味が舌に広がる。
そして、ついに少年は限界を迎えた。足がもつれその場に倒れこむ。
終わった。
それでも少しでも長く生き延びようと、ソレから離れる為、這いずる。
その様子に赤い目が嗤う様に歪む。どうやら料理は完成らしい。
黒い霧が少しつづ晴れる。そこに現れたのは異形であった。獣よりも凶暴な牙が並ぶ口。二メートルはゆうに越えるであろう巨体。そして、
「お、鬼?」
頭に生えた二本の角。その姿は昔絵本で見た鬼そのものであった。
「グルワァァァァ!!!」
鬼が吠え辺りのアスファルトにヒビが入る。
地響きを鳴らしながら鬼が迫る。
ああ、短い人生であった。できれば、数年前行方不明になった姉にもう一度会いたかった。
腰が抜け金縛りにあったように、その場で固まる。
鬼が飛びかかる。
「ッ!!!!!」
声にならぬ絶叫が辺りに響き。少年は目を閉じ身構える。
しかし、
「あれ?」
鬼が襲ってこない? 柘榴はゆっくりと目を開く。そこには
「やれやれ…雑魚が、貴方が食うにはちっとばかし上等過ぎますよ」
黒いセーラー服に身を包む一人の少女が、鬼の腕を片手で掴み。
「脆いものです」
まるで紙を千切る様に鬼の腕をもいだ。鬼の野太い絶叫が空気を震わせる。
「ふぅ、煩い」
少女はそれだけ言うと、面倒くさそうに手を横薙ぎにし鬼の体を両断した。
両断された鬼の体は、黒い塊となり、霧となって消えていった。
少女はゆっくりと振り返る。月明かりに照らされその姿が明らかとなった。
「……鬼?」
二本の角を生やした少女が僕を見詰めていた。
これからどうぞよろしくお願いします。
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