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僕の好きな人は派手で地味目で美人でブスで  作者: 磨糠 羽丹王
【高校二年の時間】 蒼汰とお胸と修学旅行
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第76話 「食事に温泉」

(蒼汰)

 食事はバイキング形式で、時間がきっちりと決まっている訳では無く、六時半から九時までの好きな時間に食べれば良かった。

 美味しい物もあったが、来栖さんの食事に比べたら話にならなかった。


 来栖さんの事を思い出したら、美咲ちゃんが変な眼鏡をかけた時に誰に似ていたのかが分かった。来栖さんだ。

 でも、よく考えたら眼鏡以外は全く何も似ていない。

 完全に俺の勘違いだ。美咲ちゃんに失礼過ぎる。

 いや来栖さんも、性格とかとっても素敵な人だけれどね!


 食事中に美咲ちゃん達と一緒になった。

 結衣はまだ車酔いが残っていて部屋で寝ているらしい。

 こういう時こそ俺の膝を指定して呼んでくれれば、俺は美咲ちゃんのお部屋に行けるのに……。気が利かない奴だ。


 結局、ソーセージやピザみたいな奴を食べたら、お腹いっぱいになってしまい、後は適当にローストビーフとかを食べた。

 すると美咲ちゃんが、サラダを多く取り過ぎたから食べて欲しいと言って来たので喜んで頂いた。その後もフルーツをいっぱい持って来てくれたので、それも食べた。

 何だか幸せ。

 美咲ちゃんはお風呂上りみたいで、いつもの数倍いい香りがした。

 俺のJrがソワソワしていた……こら! 落ち着け。


 ----


 十一時過ぎの各部屋の点呼までは自由に行動できる。

 それに点呼と言っても、各部屋の誰かが「全員います」と言えば完了なので、その時間に誰か部屋の前に居れば問題ない。結構適当だ。

 みんな女子の部屋に遊びに行こうと思案はするが、男子と女子の部屋は階数が違う上に教諭の部屋の前を通らなければ行く事ができない。

 まあ、当然と言えば当然だ。

 これについては、早野先輩から別棟からの迂回うかいルートと、非常階段ルートが有る事を教えて貰っている。

 だからといって、そんな根性は俺には無い。

 皆が行くなら付いて行くけれどね……。


 十時頃になり俺だけ風呂に入って無かったので、独りで入りに行く事にした。

 ここのホテルには大浴場が二つあって、一階が露天風呂付で二階は屋内のみ。

 曜日によって男湯と女湯が入れ替わるらしい。

 今日は火曜日で、一階の大浴場が男湯だ。

 大浴場に向かっていると、途中の廊下で研修生が怒られていた。


「……曜日もだけど、やる前に先ず聞け!」


 研修生の人は、そんな感じの事を言われていた。


 脱衣所はロッカーが沢山あり、そこに脱いだ服を入れて鍵を腕に巻いて持って行くタイプだ。

 壁一面に鏡が並び、一角にドライヤーが設置されている。

 風呂の出入り口近くにバスタオルとハンドタオルが置いてあったが、時間が遅いせいか数枚しか置いて無かった。

 俺はハンドタオルを一枚借りて中に入った。


 洗い場がいくつも並んでいて、その奥に大きな湯船が見える。

 外が見えるはずの大きな窓ガラスは、結露で曇って殆ど見えない。

 時間が遅かったからか人はあまり居なかった。

 取りあえず洗い場で髪と体を洗って湯船に浸かる。

 広々していて気持ちが良い。


 ふと窓の方を見ると、大きな窓の一角にドアがあり「露天風呂」と書いてあった。

 そう言えば一階の大浴場は露天風呂付だ。

 これは行くべきだと思い外に出た。


 気温がかなり低いので、湯気が凄くてあまり周りが見えないが、かなり広い露天風呂の様だ。

 それでも、男性が何人か入っているのがうっすらと見えた。


 折角なので、あまり人が居ない所に行きたくて、お湯を掻き分けて奥の方へと行く。

 張り出した岩の向こうに奥まった感じの良さげな場所があったので、ラッキーと思いながら更に奥へと入って行った。

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