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第7話「運営のおしごと“勇者誕生”」

 覗いた双眼鏡から見える村の様子。

 周囲は柱を組み合わせて作った壁に覆われ異様な雰囲気である。

「噂通りだ」

 勇者リグラン・ルイード率いるパーティー一行はハングレ集団によって村が占拠されアジトと化しているとの

 情報を聞きつけ村の様子が確認できる高台の丘に布陣した。

 ならず者の風態をした人相の悪い男たちが、村の周囲をウロついて警戒している。


 “俺はリグラン・ルイード。勇者だ。仕える領主様の命を受けてこの地へやってきた。

 だけど、ここは俺の故郷でもある。

 俺は、かつてこの地域を治めていた貴族ルイード家の嫡男だった。

 何不自由無い生活を送っていた。ある日、父フラム・ルイード伯爵が突然の病により死去した。

 俺が10歳のときだ。

 そして俺はそのまま家督を継ぐものと思っていた。

 だが、母であるニコラ・ルイードは当時、その権力を高めていたハルム・ウィルトン公爵と再婚し

 ルイード家は断絶した。

 俺は、ウィルトン家の長男として引き取られたが、間もなくしてハルム公爵と母の間に弟が誕生した。

 弟はウィルトン家の血をひく嫡男として育てられ、俺は肩身の狭い思いで暮らすことになった“


 “厄災の日”


 ”それは俺にとって人生の転機だった。俺にルミナイトエネルギーの力が発現したのだ。

 その日、モンスターがウィルトン家の領内を暴れた。

 俺は、屋敷の宝物庫にあった剣でモンスターを倒すことに成功した。

 今となってはC級以下のザコモンスターだったが、そこから自分の生きる意味を見つけた。

 厄災の日をきっかけに街に冒険者ギルドなるものができて、俺はそこに登録して冒険者となった。

 次第に仲間もできた。女魔術師のマーリ、剣士のルイック、メイス使いのフリット、格闘家のダルエイの5人で旅をして来た。

 LV4になった頃、サラの姐さんに声を掛けられた。

 そのとき、今まで手にしたことのないLVの武器を提供され非常に驚いた。


 おしごと その4

 “職員が目をつけた冒険者には、開発されたばかりの特別な武器を提供しちゃうことがあります。

 さらに、沼にハマってくれる人には、じゃんじゃん提供しちゃいます。

 私は課金してくれる冒険者さんが大好きです。

 アミリア・レムルでした”


 “サラの姐さんの資金援助で活動の幅も広がり、姐さんが紹介してくれるクエストをこなすうちにどんどん俺の知名度が上がっていった。

 極めつけは、ある街の領主の娘が誘拐されたときだ。俺は姐さんの依頼を受けて、すぐさま彼女を救い出し事件は解決。

 領主から表彰され、その日を境に俺は勇者と呼ばれるようになった“


 おしごと その5

 ”プロデュース。所属冒険者の知名度アップは、職員にとってもステータスになります。そのためにはなんだってします。

 例えば、反社会的な人たちにお金を渡して、街一番の権力者である領主様の娘さんあたりを誘拐してもらいます。

 その領主様から依頼を受けた職員が所属冒険者に解決させる。そうして自分の所属冒険者を勇者として広く世間に認知させることに

 成功したと、サラさんが話してました“


 つづく



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