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最終話
ゆっくりと瞼を開けば、意識は薄くなりました。
そう。私の幻想は消え去って、白い、白い、シーツだけがありました。
「薬を、薬をください。お願いですから。薬を……薬を……どうか」
おぼろげな意識のまま、私はつぶやいていました。そうしている間、それを聞くものは、私のほかにいないのです。しばらくすれば、このつぶやきも止むのでしょう。
そうして私が眠れば、起きる者がいて、そうしてどこからか、鳥の鳴き声が聞こえてくるのです。
これにて、おしまいです
最後までお読みいただき
本当にありがとうございました!