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第12話 蒸し料理

カレンとのんびりなんてできなかった。


神領女性陣が絡んできたからだ。


「セージさんはどの時代から来たんですの?」


「カレンちゃんはセージのどこが好きなの?」


「セージ、地元いっしょなのか。アイヌどうなった?」


「セージさんは肌白いですね。私も白くなりたいです」


「セージさん。テロのその後はどうなりました?」


いっぺんに話さないでください。


カレンと二人でいろんな質問に答えていく。


自分がどの時代から来たとか、自分の時代でみんなの住んでいた場所がどうなっているのか。


こっちの世界にみんなが来た後、元の世界がどうなったのか。


マリアベルはどうやらフランス革命時代にこちらに来たらしい。


歴史に詳しいわけではないが確か平民が発起して貴族を打倒しようという動きだったはず。


マリアベルは騒乱のなか異世界に召喚されたそうだ。


大変だったな。


リュシカはエジプトでピラミッドを作っていた。


奴隷だったらしい。


頂上に載せる最後の石を背負わされ、最後には人柱になるところを異世界に召喚されたとか。


なにそのどっかで聞いたシチュエーション。


まさか聖帝とかいたなんて言わないよね?


クスリには俺の知ってる北海道の現状を教えた。


そして俺の地元釧路の語源がクスリであることも(一説のひとつだけど)。


これは俺が小学校の頃に生活という授業でアイヌ文化を調べた時に知ったことだ。


自分の名前が地名の元になっていることを知ってクスリは嬉しそうだった。


レベッカはアメリカ史上最悪のテロ事件に巻き込まれていた。


タワービルの中で作業中に偶然テロに、直後異世界に召喚されたと。


俺も忘れはしない衝撃的事件だった。


レベッカにはその後のアメリカの動きを教えた。


すこし複雑な顔をしていた。


ティテナはカレンと恋バナに夢中のようだ。


頼む、それ以上俺の身体的特徴を言うのはやめるんだカレン。


マリアベルたちもさりげなく聞き耳を立てるんじゃない。


そんな感じでいろいろ話をしていたら昼食の時間がやってきた。


イシリアたちがせっせと準備をし始めている。


「そうだ。イシリアさん」


「はい。なんでしょうセージ様」


「新しい調理方法を教えようと思うから今日は俺も手伝うよ」


「へ!?あ、新しい調理方法ですか?か、畏まりました。では何をご用意すればよいでしょうか?」


俺はイシリアに水と野菜を用意してもらった。


野菜の中でも主に根菜にあたるものを選別してもらう。


「お、これはだいぶ似てるな」


「セイジ、何をつくるの?」


「ああ、蒸かし芋を作ろうと思って。この世界、煮るか焼くしかないからね。油とかはまだ存在を確認できてないからまずは今あるものでできるものといえば蒸すかなって」


「手伝う」


そう言ってカレンがジャガイモに似た野菜であるバナンの根の皮を剥こうとした。


「お、お待ちくださいカレン様。バナンの根は皮も食べられます。剥かずに調理したほうが良いです」


皮を切る理由はいろいろあるがジャガイモは芽の出はじめや皮などの緑色した部分に毒素があるからだ。


しかしこの世界ではそういった毒素が無いのかもしれない。


「じゃあ切れ目だけ入れようかカレン」


「はい」


カレンはそういえば調理の才能を持ってたんだったな。


特化は【焼き物】【煮物】【揚げ物】だったか。


揚げ物は食べたいから食用油を探したいな。


魔物とかって脂身あるのかな?


あればそれを集めて溶かし食用油を作れそうだけど。


まあその辺は後でイシリアやマンスに聞いてみよう。


「できました」


カレン、ラナナ、フェミがバナンの根に切れ目を入れ終わった。


俺はその間に用意していた大きめの鍋二つのうち一つに水を入れあらかじめカレンに出してもらっていた網を載せる。


この網の上にバナンの根をのせていきもう一つの鍋で蓋をする。


鍋だから蓋としてはでかいけどほかに良いのが無かったので仕方ない。


これで熱された水が水蒸気となりバナンの根を蒸すはずだ。


あとはバターとかあればいいんだけどそういったものはあるんだろうか?


生乳をひたすら降ればバターができる。


北海道の牧場見学でやった経験だ。


滅茶苦茶振るのが大変だった。


普通やらないだろうな、意味も分からずそんな行動。


バターはないと見るのがいいかもしれないが一応聞いてみる。


「イシリアさん。この世界には動物の乳を振って作る食材ってありますか?」


「乳を振る?なぜそのようなことを?」


ないな。


バターなんてなかったんだ。


「では動物の乳はありますか?」


「ありますが、ほとんど取れませんよ」


「ほとんど取れないとは?」


「乳の出る産後の魔物にはそうそう出会えませんから」


「魔物?家畜とかはいないんでしょうか?牛とか羊とか?」


「牛?羊?それはどういった生き物でしょう」


ん、んー?


家畜がいないのか?


イシリアにどういう生き物か説明してみた。


名前が違うだけかもしれないし。


「そのようなか弱い動物がいたとしてもきっとすぐ魔物に食べられて絶滅すると思うのですが……」


あっはー!


なるほどね!


魔物がはびこる世界じゃ弱い動物なんて生き残れないよね!


ましてや食べられるためだけの動物なんていないのか。


納得だ。


これはバターは諦めたほうがいいな。


「出す?」


ありがとうカレン。


でもこの世界に無いものをなんでもホイホイだすのはどうかと思うから止めておこう。


「セージ様。孕ませていただければ私の乳を」


いつの間に来たレイシェン。


お前は帰れ。


「え?なにセージおっぱい飲みたいの?」


「な、セージさん。いくら何でもそれはどうかと思いますわよ」


ティテナ、マリアベル。


お前らも帰れな。


全くなんだって……。


「すまんなセージ。さすがにわれは出せんぞ」


黙れマンス、あと赤面すんな!


あんた子供何人もいるおっさんだろうが!


「はぁ。とりあえず味付けをどうするかだけど、イシリアさん。調味料って塩以外に何がありますか?」


「パパウの樹液とガルゴの実があります」


樹液と実か。


それぞれ味を確かめてみる。


パパウの樹液は蜂蜜かと思うほどの甘さだった。


逆にガルゴの実はとても酸っぱい。


レモンというよりお酢てきな酸っぱさだ。


これ、混ぜてみたらどうなるんだろう。


「わずかな酸味で甘みがすごい際だったな」


「とっても甘いです!」


「これをとりあえずかけて食べてみるか」


そろそろ蒸し終わった頃だろうと蓋を外す。


大量の湯気があたりを包み込み、それが晴れると切れ目が割けふっくらとしたバナンの根が網いっぱいに乗っかっている。


一つ取り、まずはそのまま食べる。


ジャガイモとほぼ同じだが味に大きな違いがある。


芋っぽいといよりはニンジンのような甘みを感じる。


旨い。


これに先ほど作ったパパウの樹液とガルゴの実を混ぜたものを付ける。


さらに旨い!


イシリアに早速食べてもらう。


「これは……すごいです。煮てもいないのにこんなに柔らかくなるなんて。それに煮るのと違い素材そのままの味がよくわかります。これが蒸すという調理方法ですか。ほかの食材でも同じようにできるんですか?」


「基本どれでもできますが肉や魚にはあまり向かないです。基本野菜だけだと思ってください。逆に肉や魚に向く調理方法がありますのでそちらも今度お教えします」


「なるほど。わかりました。楽しみにしていますね」


イシリアはそう言って一礼するとみんなに蒸した手のバナンの根を配っていく。


うん、これで料理の幅がほんの少し広がったな。


さて、俺もバナンの根を……。


「あなた、あーん」


「え、あ、あーん」


カレンが食べさせてきた。


俺もやるべきだろうかと悩んでいたら今度は反対からマリアスとレイシェンが。


「セイジ様、どうぞ」


「セイジ様、私のもどうぞ」


う、うん、ありがとう。


あ、またカレンね。


え?次はマリアス?


ちょっとまってそんなにいっぱい……。


お、落ち着いて食わせて!


結局6周くらいしてやっと解放してもらったが俺の腹はぱんぱんになった。


今朝家のPCを起動したらOSが立ち上がらなくなってました。

家での執筆ができない現状なのでちょっとだけ更新が遅れるかもです(でも1日1話は出していきたい


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