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第10話 色んな意味で燃えた

イシリアさんたちが夕食の準備を終え、みんなに食事を配る。


みんなで焚火を囲みながら食事をする。


「セージ。オルフェ様や他の龍族の方はどうしたのだ?」


「ああ、今はリョウトという人と旅に出てる。ほかの龍族の方はオルフェが来た際に領に戻しから今はいないね」


「旅?他の領にか?」


「うん。ほかの領が見つかったんだ」


「なに!?他の領だって!」


ああ、そういえばその辺の話はしてないな。


とりあえず他の領が見つかったことを説明する。


カレンが出した異世界儀を見せて。


これまた目を点にしながら説明を聞いてた。


「まさか他にも領が存在したとは……」


「俺も驚いたけど事実だよ。オルフェたちがどの領を見に行ったのかは知らないけど、この中のどこかに向かってると思う」


「そうか。いや、今日は驚かされっぱなしだな」


なんかごめん。


カレンのチートやマリアスやレイシェンの同棲宣言とか突然なこと多いよね。


というかこの3日間で突然すぎることが本当に多すぎて俺も困る。


普通こういうのって段階踏んで発生するよね。


初日にいきなりキャラいっぱい出てくるし。


ラノベでもまず異世界召喚されたら数日は現地の知識覚えたりとかだと思うんだ。


いきなり3領の代表に面通しするわ、同じ召喚者に出会って異世界飛ばされそうになるとか割と中盤の展開だよね?


3日目にはパパにされるわ才能変化してるわで俺も展開に追い付けてないよ。


ため息がでる。


「セージ。おぬしも苦労しているのだな……」


「割と……」


マンスと二人でため息をする。


今晩くらいはゆっくり休みたいところだ。


夕食はとりあえず何事もなく済んだ。


なんてことはなかった。


マンスが持ってきた酒をゴルガが飲み始めたのが発端に数人が酒盛りを始める。


そして悲劇は繰り返される。


ゴルガとともに飲んでいるゴードンとハクサンがテンションのままに不死の才能を披露。


焚火に突っ込んだ。


「俺らは死なねーぞー!がはははは!」


「熱いけどなー!わははははは!」


数秒後、燃えたままの二人が草原に駆けだした。


「か、火事だぁぁぁあああああ!」


ラオファが再び叫んだ。


と同時に草原に巨大な水球がいくつも出現して降り注ぐ。


見ればカレン、マリアス、マンス、スカルファスが手をかざしていた。


そして続けて恐ろしいほど無表情のマリアベル、ティテナ、リュシカ、クスリ、レベッカがびしょぬれになったゴードンとハクサンを取り囲む。


「……す、すま」


ハクサンが最後まで言う前にゴードンともども氷漬けにされた。


さすがは元自称神集団。


高等魔法もお手の物ですね。


死なないとは言え恐ろしい。


いやホントに怖い。


生きたまま氷漬けとか悪夢なんですけど……。


あの5人は怒らせないようにしよう。


「カレンさん。よろしいですか?このままこの二人の不死の才能取ってくれません事?」


「あほすぎでしょ。死んじゃえば良いのよ」


「全くです」


「バカ、いらない」


「自業自得ですね。このまま異世界送りでも構いません」


いや、殺しちゃだめだから。


異世界送りもダメ。


カレンも真に受けないで。


「ええと。これどうするの?」


「ほっといていいですわ」


俺の質問にマリアベルが答えながら氷漬けの二人を蹴りつける。


いや、もう二人とも動けないから許してあげて。


と思ったら氷が溶けだした。


「ひ…ひでぇじゃねぇか!」


「死なないけど死ぬかと思ったぞ!」


「馬鹿なことしたあんたたちが悪いんでしょ!」


「よかったじゃないです事?酔いも冷めたでしょう?」


「ゴードンさん。幻滅です」


「く……クスリちゃん……」


ゴードンにはクスリの言葉が効いたようだが、ハクサンはふてくされてる。


「ちっ、飲み直しだ!」


「ダメに決まってるでしょう。カレンさんお願いします」


「はい」


カレンが神の言葉で何かを言った。


「な、なにした!?」


「二人の不死の才能を消しました。これでもう火には飛び込めませんよね」


「ええ!?」


ゴードンとハクサンが慌てて生命の書(リブロ・ヴィーテ)を確認する。


青ざめた。


本当に消したようだ。


「お、おい!もとに戻してくれよ!」


「ダメです。そもそもお二人とも不死の才能があるんだからお酒に酔うわけないですよね?なにはしゃいじゃってるんですか?」


「もとは他人からもらった才能なんだから二人には無くてもいいでしょう?」


「んだと!だったらお前らだってそうだろ!」


「いいでしょう。私は不死の才能が無くても構いませんよ。もう十分長生きしましたから」


「わたしも」


ハクサンは女性陣が反論すると思ってたのだろう。


当てが外れたな。


不死の才能を外すよう言い始める女性陣。


カレンは言われた通り全員から不死の才能を外したようだ。


「まだ何か文句がありますか?」


ハクサンは黙った。


うん、こっちは解決だな。


今度はこっちだ。


「言い訳はありますか?」


マリアスがゴルガの顔を鷲掴みにしている。


「今朝言ったばかりですよね?酒に酔って羽目を外しすぎるなって?昨日の裸踊りではまだ足りませんでしたか?なんなら今からあなたの全身をみんなに見てもらいましょうか?もちろん皮をはいで中の中までですよ?」


いやそんなもの見たくない。


問題を起こしたのはゴードンとハクサンなんだから止めてあげて。


マリアスをなだめ、ゴルガにほどほどにしておきなよという。


めっちゃ感謝された。


しかしマンスが怖い顔で見てる。


魔領の代表だしな。


俺がマンスに何か言うのはおかしいだろう。


だから俺はそっちを止める気はないからガンバレ。


まもなくゴルガがふるぼっこにされた。


マンスもこれでちょっとはストレス発散できたかもしれない。


苦労かけたらだめだよゴルガ。


ただでさえマンス疲れてるんだから。


騒動が落ち着いき各々がテントに戻っていく。


マンスたちは新たに建てたテントで寝るそうだ。


そういえば神領の面々はどこで寝てるんだ?


「マリアスさんたちは何処で寝てるんですか?」


「あ、しまったですわ」


「あーそういえばどうしようね」


「どういうことですか?」


「いや、私たち不死の才能があったじゃん。睡眠もいらなかったから起きてたんだよね」


「え?というと昨日も?」


「寝ないで起きてましたわ」


新たな問題発生。


神領の面々の寝る場所がない。


するとカレンが神の言葉を発した。


目の前にテントと寝袋が出現する。


問題なんてなかったんや!


ゴートンとハクサンがせっせかとテントを建て始める。


さっきの反省をしてのことだろう。


さて、俺も寝ようかな。


カレンが腕にしがみつく。


「一緒に行きましょう……あなた」


「お、おう」


二人で家に戻ると新たな問題が待ってた。


マリアスとレイシェンがいた。


全裸で。


あーこれが全裸待機ってやつか、ははは。


寒くないの?


もうすぐ冬ですけども?


というかベッドってまだできてないんじゃ……。


あ、カレンが出すんだね。


で、カレンは二人には何もツッコミ入れないの?


うん、脱ぐな!落ち着け!


こっちは準備する気なんて無……いや下は単なる生理現象で……。


ちょっとマリアスとレイシェン!腕にしがみつかないで!


カレンだめ!何を!アッーーーーーーーーーーーーーーーー!


草枯れるフノアの季節。


最後の葉っぱが一枚落ちた気がした。


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