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第7話 気づいたら才能が変わってた

昼食を食べ終え、フェミから水を受け取る。


一口のみ、ほっとする。


冷やかしも終わり、隣に座るカレンのほほえみを見ると何となく幸せを感じる。


今日も朝から色々あったけど、今の時間はとても緩やかに感じる。


このまま平穏ならいいんだけど。


あ、これフラグ立つパティーンや。


と思ったそばから角笛のような音が鳴り響く。


魔領の方角か。


「セージ様。魔王様がいらっしゃいます」


マリアスおよび魔王五指全員がテント前に綺麗に整列している。


それを見てこっちもびしっとしなければと思う。


いや、普通に考えればこれから来るのって元の世界でいうところの総理大臣だな。


そんな人が来るならまあ気を入れないと失礼だ。


俺も一緒に並んでマンス王を待つ。


待つ……。


待っ……。


遅い!


角笛なってから一向に来る気配がない。


魔領のほうを見ると遠くに軍隊が見える。


そして龍も見えた。


「龍?何か話でもしてるのか?」


「わかりません。こちらから言ったほうが早そうですね」


マリアスたち魔領の面々と軍隊のほうへ向かうことに。


カレンもついてくるのね。


10分ほど歩いて軍隊のところに到着する。


「セージ殿、わざわざ来ていただかなくても……」


「いや、音が鳴ったのになかなか来なくてどうしたのかなと。龍族のかたもいるみたいだったし」


到着してみるとマンス王が見たことない龍族と話していた。


「なんだ貴様らはここはオルフェ様がセージ様のために定めた新たな領地だ。侵入することは許さん」


「えーと。俺がセージなんですが」


「!??」


聞けば境目であるこの大草原地帯の魔領側と人領側にそれぞれ龍族が配置され、侵入者を追い返すように言われていたらしい。


この龍は魔領側を監視する龍でギノーという名前だ。


「申し訳ない」


「いや、知らなかったとは言え守ってもらってたんでこちらとしては感謝です。わざわざありがとうございます。とりあえずこの方たちは俺の客人にあたるので通して大丈夫です」


「わかりました。よし、通っていいぞ」


マンス王たちはギノーに頭を下げながら進行する。


「ギノーさんはここに残るんですか?」


「ええ、オルフェ様に任されていますから」


「そうですか。何かあれば言ってくださいね」


「お気遣い感謝します。こちらも何かあればすぐおっしゃってください」


「わかりました。それではこれで」


一礼してその場を去る。


それにしても下手にへりくだってこなくて話しやすかったな。


あ、好感の才能取ったままだったっけ?


いや、カレンと家を出るときに戻してたはずだし。


俺は家のほうへ歩きながら生命の書(リブロ・ヴィーテ)を見てみる。



■感情の才能【生誕才能】

熟練度:★★★★★


あらゆる生命に対し、相手の意志に反し感情を操ることができる。


熟練度特典

★☆☆☆☆:あいての感情を知り、操作できる

★★☆☆☆:じぶんの感情を他者に共有できる

★★★☆☆:あなたに対して他者は悪意のある感情を持てなくなる

★★★★☆:あなたに対して他者は好意のある感情を持つようになる

★★★★★:感情の力を最大まで発揮できる


■射撃の才能【学習才能】

熟練度:★★☆☆☆

特化:【拳銃】【小銃】


あらゆる射撃能力が秀でる


■格闘の才能【学習才能】

熟練度:★★☆☆☆

特化:【徒手】【短刀】


あらゆる格闘能力が秀でる


■整備の才能【学習才能】

熟練度:★★★☆☆

特化:【車両】【銃器】【電子機器】


あらゆる整備能力が秀でる


■構築の才能【学習才能】

熟練度:★★☆☆☆

特化:【プログラム】


あらゆる構築能力が秀でる


■交渉の才能【学習才能】

熟練度:★☆☆☆☆

特化:【対話】


あらゆる交渉能力が秀でる


■魔術の才能【学習才能】

熟練度:★★☆☆☆

特化:【火】【水】【風】【土】【光】【闇】【命】【爆】


あらゆる魔術能力が秀でる



あっれー。


なに感情の才能って……


好感の才能はどこ行ったの……


カレンを見るとすっと目をそらした。


「カレン」


「……ごめんなさい」


「いや、謝る前に説明して」


「好感の才能以外でみんながセイジのことを嫌いにならず、セイジの意志で好きになってもらえる才能をって願いました」


その結果が感情の才能?


確かに熟練度特典の『あなたに対して他者は悪意のある感情を持てなくなる』でおれのことは嫌いにならないだろう。


でも『あなたに対して他者は好意のある感情を持つようになる』だから大して変わらないのでは?


あ、でも友情や愛情じゃないからなんかちょっといいな程度なのかな?


そうならありがたい。


しかし『相手の意志に反し感情を操る』や『感情の力を最大まで発揮できる』という記述が問題だな。


感情を操るっていうのは具体的にどういうことができるんだ?


感情の力ってのも謎だし。


色々確かめてみる必要があるな。


それと交渉の才能と魔術の才能が増えてるな。


交渉はこの3日で何かと話し合いをしたからか?


魔術の才能は練習したからだと思うけど【爆】ってなんだ……あ、あの水作ろうとしたときのか。


爆魔法なんて聞いたことないけど新種扱いなのかな。


下手に聞くわけにもいかないし見なかったことにしておこう。


「とりあえず悪気があったわけじゃないならいいけど、ちゃんと言わないとだめだよ」


「はい、ごめんなさい」


悲しそうな顔をするカレン。


いや怒ってないからそんな顔しないで。


もっと楽しそうにして。


笑顔になる。


あれ?


……もしかして今の感情操作に入るのか?


……悲しくして。


あ、泣きそうだ。


嘘だろ。


思っただけで感情を変えれるのか。


嬉しそうにして。


よしよし。


笑顔が一番だね。


「カレン」


「はい?」


「今急に悲しくなったり楽しくなったりしなかった?」


「え、あ、はい。なったりましたけど。え?」


「それ、俺の新しい才能の効果だと思う。俺が相手の感情の変化を願うとその感情になるみたい」


驚くカレン。


すぐに才能を取ろうかと聞いてきたがとりあえずこのままにしてもらった。


旨く使えればいろいろ役に立つと思ったからだ。


悲しいことがあれば少しはその気を紛らわせられる。


わざわざその身を呈して群れに突っ込んで死なないといけないほどの怒りですら簡単に収められるはずだ。


感情の操作だから相手の考えてることや記憶を書き換えるなんて非道なことしてるわけじゃない。


精神をのっとって操作してるわけでもないし絶対服従の命令ができるわけでもない。


あくまで感情という気持ちの問題を変えてあげてるだけ。


極論だが相手を殺すって思って怒り狂ってるやつの怒りを鎮めることはできても、その思いを止めてるわけじゃないから最悪相手を殺してしまうかもしれない。


しかし冷静になっているなら、考える余裕が生まれ殺さない可能性もある。


逆に冷静な人物を怒らせて油断を狙うこともできるだろう。


好感の才能とは違い自分で操作できる才能というのがまたいい!


ちゃんとした能力を得た気分だ!


「ありがとうカレン」


「え?うん……?」


きょとんとするカレンに対し俺はニコニコしながらマンス王たちと家に戻った。

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