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発達障害の長男と母としての私  作者: 遥彼方
私と長男の体験談
6/26

長男が発達障害の診断を受けた経緯

次は何を語ろうか。

発達障害の診断が下された時でも書きましょうかね。


次男が産まれて間もない頃、次男の検診に長男を連れて行きました。特に深く考えずに、保健師さんの質問に答えていました。

次男は健康で、長男に比べてびっくりするくらいに手が掛かりませんでした。


いや、本当にびっくりした。

なんでこんなに手が掛からないの?おっぱい飲んだらこてんと寝るし。他はうんともすんとも言わない。大人しく寝てる。

え?これ大丈夫?生きてるよね?

っていうか、超可愛い。癒される!


ってな感じです。


それを保健師さんとの雑談で、ポロリと言ったんですよね。特に何にも考えずに。


そしたら保健師さんの動きが止まりました。


「産まれたばかりの赤ちゃんよりも、3歳のお兄ちゃんの方が手が掛かる?」

「ああ、はい。だって二人目のせいかびっくりするくらい分かりやすいんですよねー」

お気楽にあはははー、て感じで言ったのに、あれ?保健師さんの顔が真剣に。


「それはおかしいかもしれませんよ。丁度別室に診断してくれる方がいらっしゃいます。このままどうぞ」


そのまま別室で簡単な知能テストみたいなのと、簡単な質問を私と長男へ。


結果、発達障害だと言われました。


私は固まりました。発達障害って何?

そもそも「障害」の響きが不吉です。


「○○に専門の病院がありますので、診断をお勧めします。ただし、今から予約しても3ヶ月後になるかとおもいますが」

「ちょっと待って下さい、それは必要なんでしょうか?」

私は慌てました。病院に行って診断をされたら、この子は障害というレッテルを貼られないか?


私の不安が分かったのでしょう。

「一ヶ月後にもう一度市の検査を受けてみますか?結果は変わらないと思いますが」

「お願いします」

そう言って家に帰りました。


帰って舅と姑に告げました。

「発達障害 …… 。そんなわけあるか。間違いだろう。別に何も問題ないじゃないか」

舅の意見は、長男を発達障害として認めるのを否定するものでした。

気持ちはよく分かります。私もそう思いたい。でも、今までの小さな違和感が、もやもやさせます。


実際に接する機会が多い姑は、私に近い意見でした。

「確かにどこか違うと感じるところがある」

私も同じです。上手く言えないけれど、感じる違和感と育てにくさ。


主人に相談しましたが、舅と同じ反応です。発達障害と認めることに抵抗があるのです。


もう一度受けた診断で、やはり発達障害と出ました。


この時私は腹を括りました。発達障害という障害がどんなものかは知らないが、障害というからには、何かしら害があるのです。それを知って対処しなければ、きっと余計に後々困る。


私は障害というものに、偏見は持っていないつもりでした。目が見えなかったり、知能が遅れていてもその人はその人だという考えです。

それでも、息子が障害を持っているという事実を受け入れるのは、それなりに抵抗がありました。


いやいや、何いってんのさ、私。


私がそんなんなんだから、家族だって抵抗がある。認めたくないに決まっている。病院にかかると腹を括ったんなら家族を説得しなければ。それには、私自身がちゃんと説明出来ないと。


つまり、私に必要なのは発達障害に対する知識だ。


で、ネットで検索です。この記事を書くにあたって久しぶりに検索すると、結構いい情報がありました。知りたい方は検索してみて下さい。


しかし、当時はあまりなかった。

色々探すけど、知りたい情報がない。症状だって、全てが当てはまる訳じゃない。結局よく分からない。

出てくるのは、自分はそうなのだろうか?と悩む人や、その親のブログなど。


分かったのは、どうやら発達障害にも分類があるみたいで、長男がどれに当てはまるのかは、さっぱり分からない、ということでした。


それなら、病院でちゃんと診断を受ければ分かるだろう。私は仕方なく、何がどうなのか分からないから、病院にかかりたいと家族に告げて、3ヶ月後に予約して受診しました。


ところが、病院でも結局病名は発達障害とだけ。てんかんの発作の心配がないかどうか、脳波を調べて知能テストをやって、はい、終わりでした。


先生が言ったのは、

「てんかんの心配はないようですし、知能は問題ない。むしろ高いでしょう。お子さんの場合、問題になるのはマイペースな性格ですね」です。

性格?!


私は愕然です。てっきりアスペルガーだの、ADHDだの言われて、「こんなことが出来ないから、こんなことを気を付けて下さい」とか言われると思ってたのに。


問題はマイペースな性格ですと?そんなのどうすればいいんだ?!


「要するに薄い自閉症です。自閉症ってのは喋らないという印象があるでしょうが、その手前は物凄く喋るんですよ」

確かに長男はめちゃくちゃ喋ります。自分の興味があることだけだけど。


「お母さんも発達障害の知識があるようですし、周りの環境も良さそうだ。何よりも遠いですし、ここまで通うのは大変でしょう。診断書は書きますから、通院や療育はなしの方向で。勿論、何かありましたら来てください」


知識なんて全くありませんですけど!片道一時間半は確かにきついから、通院はないほうがいいけども。



結論。病院は頼りにならない。ネットもならなかった。結局、発達障害って何かさっぱり分からない。


よっしゃ!

なら私は長男が何なのか、どうすればいいのかを研究してやろうじゃないか!


そうして、私は長男の専門家になってやろうと決意したのです。

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