~真実の愛と幻想の死~ろく
(6話目)
(ゲームオーバー)
竹村美奈子
川崎優美の母
川崎健二郎
川崎優美の父
3年前
離婚した…理由は川崎優美への性的暴力
川崎健二郎は娘を娘として愛したのでは無く女として愛した
その為、離婚をしその後、母は死んだ。否…殺された
「優美、こちらに来なさい」
暮らす所が無い川崎優美は川崎健二郎についてくるしかなかった
それから2年後
「『………』をあげよう」
良く聞こえなかったが要するにゲームの中では好きなようにしていいと言う
「二匹目のモルモット…」
と言う。川崎健二郎の言葉を最後に性的暴力を振るわなくなり、会話することも無かった。
5月8日
「ラブデッド…」
そんな言葉が出た。後、足下には血の海が広がり『父親』と言う名の死体があり『カランッ』とナイフが落ちた音だけが無情にも鳴り響く
母親も父親も居ない状況…
時はゲームの中に戻り
「人殺し」
の声が鳴り響いた
「何、言ってんの?」
高梨花奈は笑顔で言った
「だよねっ!勘違いだよね!夢、夢」
と笑って言った。言葉を最後に高梨花奈は『高梨花奈』とネームプレートに書いてある部屋に入り1日、出ることは無かった
「『高梨花奈』さん、出てこないね?」
………
杉本優が言った言葉にも反応しない。きっと、『人殺し』の言葉が皆、気になっているからだと思う
「人殺し…ってどうゆうことだよ」
薗枝莉子が怒るように言った
「……っ」
「だから、冗談だって言ってるでしょ」
言葉を遮るように『バンッ』と『高梨花奈』のネームプレートのドアを開け言った
「ごめん…」
下をうつむき聞き取れない、かすれた声で言った。姉が妹を怒るように…
「わかればいいのよ!わかれば!」
と高梨花奈は『元気良く』答えた。いつもの高梨花奈らしく無い。もっと『冷静』や『気品』の塊が『元気』なんて似合わない
「『人殺し』…」
俺はその言葉が気になった
「高君、言ったでしょ?ラブゲームの中で人殺しなんかやる人、居ないもん!」
ラブゲーム?
「あっ?もしかしたら『ラブゲーム』のこと…?でも私~『好きな人が居る~』や『恋した~い』とかで来てるでしょ?高君もそうでしょ?」
頬を赤く染めて高柳光輝は顔を下に下げた
「もしかしたら!高君のこと好きな人が依頼して高君を呼んだのかな~?ま~私は嫌いだけどね!『高柳君』のことは~」
と笑いながら高梨花奈は言う
「えっ!」
俺の驚いた声が悲しく響いた
「なにか…?なにか俺、悪いことした?」
の言葉が続く
「そう言う所…」
と言うと高梨花奈は『キョロキョロ』と目をいろんなところに向けて笑顔で『ナイフ』を手にとって
「だから、殺すね」
『殺す』と言う言葉は俺には入ってこずポニーテールの女は殺気しか伝わってこなかった
「どうしたの?会長、怖いよ?」
『グサッ』の音と共に『ジワッ』と服に赤い液体が生暖かく感じた。
「…死ぬの?」
高柳光希の声が消え倒れた
「高柳君、なんで…」
と川崎優美は高柳光希に近寄り高柳光希に小さく囁いた
「『ラブデッド』…なんとかしてよ!『ラブデッド』!」
高梨花奈は笑顔で言った
「言ったでしょ?『人殺し』私を殺した『人殺し』」
泣きながら叫んだ
「あれは、冗談だって」
高梨花奈は川崎優美の胸ぐらを掴み叫んだ
「殺したの!ゲームかも知れないけどあんたは覚えてないの?何回も繰り返したゲームの中で殺した『人殺し』ある人は夢とか言うしある人は妄想、想像とか言うし…」
掴まれた。手を放し言った
「…ラブデッド、2周目の世界へ」
高梨花奈は笑い、高柳光希の死体は光だし消えていった
「ラブデッド…ラストゲーム」
と高梨花奈の声が部屋中に鳴り響き皆、消えていった
「なんで、なんで、あんたが…」