表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始まりの木と言葉が咲く場所  作者: Takara yume


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/60

花開く文字

結月はノートをめくり、全てを言い表す言葉を探した。見つからなかったが、忘れられたページにこう書いてあった。「この物語にタイトルはいらない。なぜなら、それはすでにそれを感じた人の心の中に生きているから」。春樹は結月を抱きしめ、颯太は二人の間に腰を下ろし、そして彼女はこう書き記した。「もし誰かがこの物語のタイトルを尋ねたら…あなたが覚えているタイトルだと答えて」。


夜明け、彼女は第七巻からずっと一緒にいた木に一枚の葉を残した。「失いたくない言葉を一つ一つ握りしめてくれてありがとう」。春樹はその葉の横に花を添え、颯太は一度吠えた。すると空が開き、「さあ、続けなさい」と言っているかのようだった。


その後、差出人のない手紙が届いた。言葉ではなく沈黙を求めるもの、返事をせずに記憶にとどめてほしいという手紙。颯太は無傷の封筒を救い出し、そこには「すべてが明らかだったのに、説明しなくてよかった」という一文が書かれていた。柚月とレンは、日付ではなく、手紙が呼び起こすものによって分類した。目を閉じ、微笑み、まだ生まれていない誰かが書いた手紙だと感じていた。木の祭壇に、柚月は白紙を置いた。彼女は文字を書かず、紙に呼吸をさせた。レンは彼女に付き添い、颯太は沈黙の守護者となり、春樹はラベンダーティーを差し出した。彼らは、すでに直接話された手紙にはインクが必要ないことを理解し、それを理解した。


ついに、木は手紙という葉で花を咲かせた。柚月は「この季節に名前はいらない。すでに私たちのものだと知っている」と読んだ。春樹は思い出のために写真を撮り、レンは葉っぱをポケットに入れ、颯太は鈴で時間を計った。柚月は「読まれない手紙もある。呼吸されるものだ」と書いた。


このエピソードは、音楽や言語のように、手紙は失われないという確信で最高潮に達する。手紙は、受け取った人の心に残る季節、香り、そして風景へと変化していく。

この美しい物語の終わりが近づいています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ