読者の反応
手紙は次々と現れたが、今では忘れ去られた物だけでなく、読まれるのを待っているかのような場所にも現れた。ある朝、二本の木の間に、乾いた雨のようなインクで書かれた小さな文字が糸に垂れ下がっていた。「これを読む人は、私が始めたばかりのことを完成させる。どう書けばいいのか分からなかった結末になってくれてありがとう」
柚月は静かにそれを握っていた。春樹は目を閉じ、颯太は吠えもせずに近づいた。「これが結末か?」と優しく尋ねると、春樹はそうではないと答えた。手紙を対話へと変えるのは読者なのだと。柚月は続けてこう綴った。「受け取る側であることも愛する方法の一つだ。そしてこの物語は、私が心で読んでいることを知っている」糸は風に揺れ、まるで「はい」と答えるかのように揺れた。
古びた駅では、木の座席に別の手紙が貼られていた。くしゃくしゃになっているが、無傷だった。「もしあなたがここに座っているなら、あなたが自分の可能性に気づいていなかった時でさえ、誰かがあなたのことを考えていたことを知ってほしい」結月はじっと動かず、春樹は隣に座り、颯太は彼女の膝に頭を乗せた。彼女はこう書いた。「私は忘却なんかじゃない。待っていた。そしてこの手紙が、それを静かに証明してくれた。」春樹は優しく彼女を見つめ、人生が価値あるものと判断するほど何度も考え抜いたのだと言った。
夕暮れ時、丘の頂上の低い木の幹に手紙が留められていた。インクは見えなかったが、太陽の光が当たると、光に照らされた文字が浮かび上がった。「君がもう知っていると思って書くこともある。でも、それでも言う。沈黙にも、書面での交わりが必要だから。」結月は静かに泣き、春樹は木に触れ、颯太は確認として鐘を一度鳴らした。
空は手紙となり、彼らは書くことと読むことに違いはないことを理解した。それぞれの言葉は、それを受け取る人の中にある運命を見つける。読者こそが答えであり、物語は結末ではなく、誰かが耳を傾けてくれるという確信をもって幕を閉じた。




