表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始まりの木と言葉が咲く場所  作者: Takara yume


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/60

時間と移行

木のそばで過ごす時間は、もはやカレンダーではなかった。日々は数えられず、感じられるものだった。結月は時計を見ずに目を覚まし、春樹は影が特定の角度に達するとお茶を淹れ、颯太はまるで目に見えないリズムを体で感じ取るかのように、長く眠り続けた。

この静寂の中、海人が現れた。彼の自転車には長旅の跡がまだ残っており、視線は以前よりも澄んでいた。彼は慌てて来たのではなく、存在感を持って現れた。結月は思わず海人を抱きしめ、春樹はお茶を差し出し、颯太はまるで輪が完成したことを知っているかのように、二人の間に腰を下ろした。

二人は一緒に木のもとに戻った。海人は、海人に会う前に海人の夢を見ていたと告白し、結月は根っこに何年も閉じ込められていたため息を感じた。木は文字を宿しているだけではない。誰も読み方を知らなかった文字の一部が、そこにあったのだ。

夜は決意もなく、しかし新たな目的を持って訪れた。結月は新しいノートを書き始めた。前のノートがいっぱいになったからではなく、彼女の魂のリズムが変わったからだった。夜明けとともに、畳の上に一通の手紙がぽつんと現れた。残してきた以上のものを持って帰ってきたことへの感謝の言葉が綴られていた。柚木は答えた。「私たちは思い出を守り、沈黙を守りました。そして、愛しい木よ、あなたも私たちを守ってくれました。」


木は彼らのためだけに花を咲かせ、時間は計り知れない、ただ共にいるだけであることを示していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ