答えがないこと自体が学習の一部である
結月は誰も答えようとしない問いを問いかけた。
そして、誰も答えようとさえしなかった。
なぜなら、その問いは答えを求めていなかったからだ。
ただ、空間を求めていた。
春樹は彼女に言った。
知らないからこそ、続けることに意味がある。
彼女は言った。
「答えは役に立つ。でも、質問する方が美しい。」
颯太は片方の耳をぴくりと動かした。
まるで沈黙も聞いていたかのように。
彼らは地図なしで歩いた。
まるでずっと彼らを待っていたかのように、森は開けていた。
結月は、もし誰かが「どこへ行くの?」と尋ねたら、
一番良い答えはこうだろうと思った。
「足跡が、まるで自分の一部のように感じられる場所。」
春樹は頷いた。
まるでその言葉が、彼自身にも待ち受けていたかのように。
颯太は小走りで前へ進んだ。
そして初めて…
太陽は、彼らを隔てることなく影を落とした。
その夜、何かが違っていた。
まるで輪廻がゆっくりと扉を閉めるかのように。
結月はページを見ずに書き物をした。
春樹はレシピを見ずに料理をした。
颯太は戸口に座った。
夢が生まれた場所を見つめていた。
結月の言葉はこうだった。
「もしこれが終わるなら、このまま終わらせて。優しく、大切で、私でいっぱいの。」
春樹はそれを読んだ。
布団の上に置いた。
夜は何も言わなかった。
しかし、完全に消え去ることもなかった。
最後の夢に直樹が現れた。
マントを羽織っていない。
肩に光を灯している。
君は自分が思っていた以上に多くのことを書いた。
僕は自分が考えていた以上に多くのことを感じた。
直樹は身を乗り出した。
だからこの夢は終わらない。形を変えるだけだ。
結月は彼を抱きしめた。
そして彼女が抱きしめると、景色が変わった。
彼女は初日からブリッジにいた。
颯太は吠えていた。
春樹は彼女を待っていた。
直樹は歩き去った…
しかし、彼の足音は、もうそこにはないのに輝き続ける星のようだった。
そして幕は…
閉まらなかった。
ただ次の幕を待っていた。




