石が聞く方法を知っていた場所
二人が見つけた庭には石畳があった。装飾的なものではなく、まるで足を踏み入れる場所を分かっているかのように敷き詰められていた。それぞれの石には何かが刻まれていた。言葉、記号、日付。しかし、同じものは二つとなかった。
颯太は二人の間を走り抜けた。結月は彼を見つめた。
一体どういう意味だろう?
春樹は石に触れた。
正しい石を踏むまでは分からない…
結月は一歩踏み出した。喉の奥で何かが緩むのを感じた。
彼女は下を向いた。
石は言った。
「黙っていたことを、まだ言えるんだ。」
春樹は別の石を踏んだ。彼の石は言った。
「遅くなかった。君はただ時計を止めただけだ。」
結月は目に涙が溢れてくるのを感じた。
颯太は吠えた。短く。はっきりと。
そして庭は傾いているように見えた…
まるで誰かが邪魔をせずに聞いているかのように。
細い木々の間から、まるで光を選ぶかのように光が差し込む小道が開けた。結月は地面を見ずに歩いた。春樹はゆっくりと歩み、颯太はまるで鼻で音を聞き分けるように、辺りを嗅ぎながらカーブを描いて進んだ。
小さな池のそばに、古い木のベンチが現れた。その上に、鶴の形に折られた一枚の紙が置いてあった。誰もいない。誰かが置いたわけでもない。しかし、それは運命づけられているようだった。
結月はそれを拾い上げ、丁寧に広げた。
中には一文が書かれていた。
「あなたを探すメロディーは、楽譜を必要とせず、あなたを見つける。」
春樹は彼女の隣に座った。彼は何も言わなかった。結月はノートを開いた。手描きの線。文字はなく、ただ柔らかな線が描かれている。どんな音を奏でたいのかわからない音符のようだった。
颯太は近くに横たわった。鐘が静かに鳴った。音以上のもの…それは記憶だった。
春樹はついに口を開いた。
書き留められない歌もある。でも、誰かが思い出すと…歌われる。
柚月はその文章が書かれた紙を見つめた。そしてそれを三角に折った。「もし私がもう歌っていたら?」春樹は彼女を見た。「それなら歌詞は知らなくてもいいわ。」




