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魔女と憐れみの花  作者: 林健太郎
第3章:魔女の森へ
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森での危険な道のり

子どもたちは小さな体に勇気を振り絞り、一歩ずつ森の中へ足を踏み入れました。足元からは カサカサッ、バキッ、グシャッ という不気味な音が響き、一歩ごとに緊張が高まります。


湿った土の匂い、腐った植物の匂い。そして、どこからともなく漂ってくる甘い花の匂い。そのどれもが、子どもたちの心を不安でいっぱいにします。


しばらく歩くと、目の前が開け、木漏れ日が差し込む明るい場所に出ました。そこには色とりどりの花が咲き乱れ、甘い香りが漂っています。美しい光景に、子どもたちは一瞬だけ恐怖を忘れました。


しかし、その安堵も束の間。再び森が暗くなると、不安はさらに膨らんでいきます。


アルバートは、おばあちゃんからもらった方位磁石を頼りに、道なき道を進みました。ヨハンは分厚い植物図鑑を片手に珍しい植物を見つけては目を輝かせ、危険な植物を見つけると素早く注意を促します。ドルジはお気に入りのクマのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめ、アルバートとヨハンの後を必死に追いかけました。


「もう帰りたい……」


そう思うほどの恐怖に駆られながらも、子どもたちはアンナのために勇気を振り絞り、少しずつ森の奥へと進んでいきます。


どれほど歩いたでしょうか。ふと気づくと、森の奥にぽつんと一軒の家が佇んでいたのです。

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