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とりあえずご飯は無茶苦茶うまかったがそれ以外のことは何も分からなかった

その後のことはよく覚えていない。

無機質な電子音が響いたと思うと俺の召使いたち(?)がやってきて、「記憶を失われて…」「ああお気の毒なことに。早く邸宅に戻りましょう」など言われたかと思うと、あっというまに車に乗せられ、大きな、それはそれは大きい豪邸に連れて来られ、言われるがままに服を着替え(着替えさせられた?という方が正しいかもしれない)、風呂に入り食事を終え、部屋で一息つけた頃にはもう日が完全に沈んでいた。


「一体何だったんだ……」


窓から差し込む月明かりは前の世界のものと同じように感じる。

一息つけたところで俺はこの世界のことについて少し考えてみることにした。

あの少女がしてたのは腕輪じゃなくて首輪だった…。俺の腕輪を少女が自分の首輪にかざした時、お買い上げありがとうございます なんて声が聞こえたのは俺の幻聴だったのだろうか…。

そんな簡単に人間が買えるのか?いわゆる闇取引というやつではないのか、?そんなものに手を出して俺は大丈夫だったのか?

うーん…考えても分からないな。あの少女はあの後どうなったのだろうか。

明日、また街に行ってみて、もっとこの世界のことを知ろうと思う。今日はもう寝よう。

たいしたこともしてないがなんだか疲れた。

これから俺、どうなるんだろう……



ーーーーーー

ーーー

夜、慣れない感覚で眠りの沼から呼び起こされる。何かが俺のベットの中にいるみたいだ。

なんだ、これ……猫…?暖かくてふさふさしてる……。心なしか良い香りがする気がする。真っ暗で周りが見えない中、手探りで目の前の生き物を触る。

上から下へ……。

なんだ?これ…あまりモフモフしていないぞ……?それに猫なんてサイズじゃない。ちょ、ちょっと待ってくれサイズが俺と同じくらいのモフモフしてない生き物って…


「、ッ……」

「う、うわぁぁぁぁ!!!」


昼間に聞いたような声で意識が完全に覚醒する。


「な、なんでここにいるの!?…って服着てる??着て!!?な、な、…」

「ご主人様……」


昼間に俺が買った(?)女の子がハダカでそこにいた。

細くて美しい金髪がくびれのあたりまで伸びており、憂いた顔と伏せ目がちな碧眼、そして白く透き通るような四肢が月明かりの下で淡く照らされた様子は例えるなら絵画の中の出来事のようで、あまりの展開に俺の頭はショート寸前だった。


「とりあえずお願いだから…服…着て…?」


追いついていない頭を頑張って稼働させ、ようやくのことで言葉を口から絞り出す。


聞きたいことも話したいこともあるのに、これでは何もできない。

サブタイトルってなんなんだろ……

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