第七話 親友は絶対的
「あの3人中学からの付き合いなんだって」
…。
「でも彰くんと恭介くんは幼稚園からみたい。私らと同じ」
あの日以来…そうあのファミレス事件の日以来。
なぜか沙希はアイツらの話題をたまに会話に盛り込んでくる。
もしかして…
「…沙希もしかして誰かと連絡取ってる?」
「うん、取ってるよ?」
「…彰くん?」
「正解っ!何?だめだった?」
「いや…全然だめじゃないんだけど」
むしろいい人だと思う。彰くんは。彰くんだけは。
「ちなみに今度ゴハン行くことになってるから」
「ふぅん。まぁガンバッテ」
沙希には悪いけど私には関係ない。というか関係したくない相手だ。
「5人で」
ぶっ!
何!?このコ今爆弾発言したよ!?サラッと!
「何で私まで!?二人で行きなよっ!」
関係ない私まで巻き添えにしないでくれ〜!!
「あ、恭介くんだけでいい?4人にする?」
「はぁぁ!?」
意味わかんないって!何でアイツ!?摩訶不思議!!
「だってナンパしたんでショ?」
ニヤリと笑う沙希。その顔不気味っ!
「…だぁかぁらぁ!あれは私じゃないって
「なぁんてね♪」ば…!?」
「嫌いだもんねナンパ。それに杏のタイプとは違うみたいだし」
さすが幼馴染みっ!わかってらっしゃる!!さっきの冗談は水に流そうっ!
と、思ったのも束の間…
「でも5人で行くのはやめないから」
がーん。
「何で!?どうして!?why!?」
「あのね…杏は私の親友よね?」
右人差し指で私の鼻先をツンと指す。
「…それが何よ?」
「親友の恋を応援してこそ親友ってもんでしょ?ね?ね〜?」
…どうやら切っても切っても…切る事は許されないらしい。




