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君がいるから  作者: 柚果
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第五話 マネキンとその仲間達

日本中にファミレスなんてゴマンとある。


ファミレスじゃなくてファーストフードって手もあった。


少しでも時間がずれていればこの席じゃなかったと思う。




何で今日に限って全てが揃ってしまったんだろう。





あの色素の薄い目と視線があったまま私はそんなことを思った。





「…マネキン?」




マネキンは明らかに顔に?を浮かべ、少し顔を傾けた。




しまった!ほぼ初対面の人に失礼発言っ!



「あ、いや…」

何とか上手い言い訳を考えようと頭を働かせる。




駄目だ。何も思いつかない。むしろ真っ白だ。



「恭介知り合い?」



私が呆然としていると、マネキンの前に座っている男の子が言った。


座ってるからわからないけど多分小柄。人懐っこそうな丸い大きな目が印象的だ。



「こないだナンパされた」





っておい!





「"通訳"しただけでしょ!?人聞き悪いように言わないでっ!」



「通訳?」



大きな丸い目を私に向けて、大きく顔を傾ける。



「多分俺のこと外人と思ったんじゃない?」

「…カッコ悪」





かちん。





マネキンの斜め前。


つまり小柄な男の子の隣に座っている奴が面倒くさそうに言った。


シャープな顔にキリっとした目。でも、なんだかだるそうな印象を受ける。





っていうかすごい失礼じゃないか!?初対面の人に!

人のこと言えないけど…




「だいたいね!アンタが日本語喋れないフリなんかするからっ…!!」




今にも席を立ちそうな程な私。やばい…むかつく。




「…杏一回止まって。店員さん困ってるから」



呆れ顔で沙希が私を制止する。

チラッと目を向けると明らかに困っている店員さん。





「あの…ご注文…お決まりでしょうか?」






こんな時でもマニュアル通りなんですね…。

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