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君がいるから  作者: 柚果
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第三十六話 かもしれない

そういえばすっかり忘れていたけれど



"嫌いなタイプだったから"と過去形で言ったことを思い出した。




あのあと考えようとして…色々あって忘れてたんだ。 




私のタイプとは全然違う。



そのことははっきり言えるし



違うから!って否定はしてる…



頭の中でいろんなことがグルグル回ってる感覚だ。






「行くわよスノボ」



はいぃぃぃ!?



また唐突になにを言い出すのっ!



冗談でも笑えませんっ!!



「今度の連休。彰くんの親戚が経営してるロッジがあるんだって」




「…あっそ行ってらっしゃい」




こんな自分の心が不安定な状態で行けるわけない。



「ウエアとかあるから用意はいいって」




「…なんで私が行く前提で話してるの?」



「何で嫌なの?」




…うぅ。そう来たか




「…寒いし。別にしたくないし」



「でね、車も出してくれるって。朝早いんだけど…」



聞いたわりに人の話聞け〜!!淡々と話進めないでっ!!




「…私行かないからね」




これだけは絶対無理。何が何でも。



「…杏は別に好きじゃないんだよね?」



「当たり前でしょ…!!」



この言葉を何回言っただろうか。



沙希にはあれからずっとこう言ってるけど…




正直な話…自分でもわからないのが現状だ。



「じゃ行くよね?何も気まずいことなんてないもんね?」


「行くわよっ!!」




って、ぎゃぁ!!私今何言った!?



「はい決まり♪」



にっこりご機嫌な笑顔の沙希ちゃん




…しまった。完璧のせられた




恨めしそうに沙希を見ているとチラッとこっちを見た。




…今から撤回しようかな



「あのね、杏。楽しもうよ?」



…楽しんでいるところが全く想像出来ません



「私ら来年3年だよ?そしたら旅行なんで簡単に行けないんだよ?」



「…だね」



そう言われればそうだ。遊んでいられるのも今のうちかもしれない。



「それに私5人だなんて言ってないよ?」



ん!?



「そう…なの?」



「うん。今回は違う」




…何だ。




思わず一安心してしまった。





あぁ…




好きかどうかなんてわかんないけど




 


私やっぱり…意識してるのかもしれない


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