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君がいるから  作者: 柚果
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第二十三話 フルネーム

教室中にたこ焼きの匂いが漂っている。


みんな一生懸命だし楽しそうだ。



そういえば沙希と彰くんはどこ回ってるんだろう。




そんなことを思っていると後ろから声が聞こえた。




「恭介、作戦は失敗か?」



カタン。と音を立て、水嶋恭介の隣に座った灘波慶だ。



「思わぬ誤算が生じてな。緊急避難中」


「お前を探して来た奴が何人かいたぞ。ま、いないってわかったら消えたけど」


「そりゃ良かった。で、慶は堂々とサボリ?」


「休憩中」


「あっそ」




変な感じ。灘波慶がちゃんと話してるのって初めて見たかも。




「避難はいいけど。お前ら裏入ってきてからすげぇ見られてるぞ」



何??



「あー。クラスの奴だろ?それぐらいなら許す」



勝手に許すな!!って本当だ見られてるし…!



「どういう関係か聞くから"壁"だって言っといた」



「ちょっと!灘波慶まで壁って言わないでっ!!」



「…フルネームかよ」



おぉ。はにかむように笑った!激レアかもしれない。




「…じゃあ灘波くん?灘波?慶くん?慶?」




「え…」




どれがいい?って聞こうとした一瞬。




灘波慶が驚いたような表情を見せた気がした。




「えっと…じゃあ"慶くん"でいいっスか?」



だから私もなぜか変な体育会系の話し方をしてしまった。




「どうぞご自由に」




と言った顔はすでにいつも通りの表情。




…私の思い過ごしかな。




「お前さ何で俺はフルネームなわけ?」



「嫌いなタイプだったか…ら」




あれ?私何で過去形?




「…それケンカ売ってんのか?」



あんたに売るケンカなんてないし…っていうか




 

何で?いつから過去形になったの…?


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