第二十一話 威力は2倍
防壁…敵の侵入や火災・風雨などの害を防ぐ為に設けた壁
以上。
「第二回 杏のワンポイントレッスン」でした。
つまりこの場合、敵=迷惑女。壁=私。である。
…人を壁要員にしたことも腹立たしい。
でも。この壁じゃ何も防げませんけど?というのが正直な感想だ。
「成功。かと思ったけど人選ミスみたいだな…」
そうでしょうね。もろくも崩れ去りますよ。ボロボロっと。
…あれ?何で私がこんなに自虐的にならなきゃいけないんだ?
あちゃぁ、というポーズで額を押さえる水嶋恭介。
そして一言。
「視線2倍になってる」
2倍?どういう意味?
顔に出てたんだと思う。私の顔を見てアイツはド失礼発言をした。
「…お前やっぱ鈍い。それでよく今まで過ごしてきたな」
…帰ろう。何だか知らないけどここに居て得する事はない。
「役に立たないみたいなんで帰り…
「教室戻るか」ます…は?」
最後まで言い終わらないうちにアイツが言った。
「とにかくここに居たくないし。はい退散」
ちょっと…!え、私も!?って何!?なぜか手首掴まれちゃってますけど!?
そんな私とは裏腹に水嶋恭介はどんどん進んでゆく。
「何!?勝手に拉致らないでよっ!!」
ていうか速いっ!!私も必死で歩いてるのに…息切れしそうだっ!!
「アホか。お前あんなとこで一人でいたら面倒くさいことのオンパレードだぞ」
オンパレードだぁ!?…今でも十分っ面倒くさいっちゅーの!!
声に出して言いたいのに息が切れてて言えないっ!!
それでも止まる様子なくひたすら早歩き。
あんたの足と私の足のコンパスってものを考えろ〜っっ!!!!




