第十四話 止まらなかったんだ
別にアイツが女の敵だろうと
アイツがあとでどんな痛い目に遭おうとどうでもいい
でも
女のコをそういう風に扱うのは許せないっ!
「噂をすればだね」
まず最初に言ったのは彰くん。
「…ナイスタイミングだな」
…そんなツッコミは要らないよ灘波 慶
「あの人はそうでもない。サッパリしてる人だし」
笑いながら言ったアイツ…ふざけんなっ!!
「ちょっと水嶋恭介っ!あんた一体何様のつもり!?」
一気に言い放った私を見て、沙希は呆れたような顔をしている。
「何様って…別に」
「だいたいあんたみたいに女のコを下手に見て粗末に扱う奴がいるから、バカな女だって増えるのよ!!」
あれ?ちょっと言ってる意味自分でもわからない。
「た、立花さん…落ち着いて座って」
ごめんなさい彰くん。止められそうにありません。
「女がみんな軽いみたいに思われるのっ!このスケコマシッ!!」
あ。言っちゃった…
「…古」
…ありがたくないよそのツッコミ。
「杏。あんたここどこだかわかってる?」
…そうでした。公衆の面前、学生の集会場…ファミレスです。
チラリと水嶋恭介を見ると無表情…だけどオーラは黒い。
「…言いたいことそれだけ?」
その言葉に私は何も返せない。
「あほらし。帰るわ」
「あ、恭介っ!」
彰くんの制止もむなしく店を出て行った。
「…ごめん、空気悪くしたね」
謝ろう。あいつにはともかく…この場は私が悪い。
「…杏、言い過ぎだよ」
…わかってる。でも止まらなかったんだよ。
ストン。
黙り込んで座った私を見た彰くんが口を開いた。
「…立花さん多分。誤解してるよ恭介のこと」
…誤解?
このあと…強烈な罪悪感が生まれた。




