こんなの有りですか?
~弓子side〜
私は知らなかった。
今通っている学校がレズ学校だということを。今は学校の先輩の家(生徒会長)に居座らせてもらっている。晴くんの家だとすぐに探されちゃうからお兄ちゃんが知らない場所にいる。絶対に見つからない。
生徒会長はレズビアンだった。今までそんな雰囲気も見せずにいたのに……生徒会長に憧れて好いている女子生徒も5人ほどいる。
「弓子さ~ん、あたしの家になにしにきたのぉ?早く脱ぎなさいよ~」
私にはそんな恥かしいことは出来ない。生徒会の一員は全員裸だった。
でも頼れる場所はここにしかない。
黒髪ロングのポニーテール姿の生徒会長。私が一番信頼していた先輩。信じられない光景が広がっていた。
「先輩、、本気で言ってるんですか……?」
「あたし、貴女を来年生徒会長に立候補しようかと思ったんだけどなぁ~そんな態度じゃ、ねぇ~」
他の生徒と顔を合わせている。
「私が生徒会長ですか?」
信じられないことばかり今日は続くな。
「私、先輩のこと憧れてました。あんなに仕事が出来るんだもん。私もあんな風になりたいな~って」
「幻滅、した……?」
私が下を向くと、先輩は私をいいこいいこしながら"可愛いなぁ~"って言ってくる。
「え、えっと……///」
(わっ!私なんか照れてる!!照れてる場合じゃないのよ)
「じゃなくてっ!」
「先輩、私は先輩の側に居たいです。だけど脱ぐとかは出来ません」
すると、先輩は少し考えて
「ん~じゃあ、貴女を側に置いてあげるわ。服は脱がなくても良いわよ。だけどこの子達より下の立場ね」
この子たちと言うのは私の後輩でもある。
「はい……ありがとうございます」
私の憧れていた生徒会長の名前は、甲斐田梓高等部の先輩。私とは4歳くらい離れている高校3年生。来年この学園を卒業する。先輩の周りにいる子たちは、私の一個下の中学一年生。
山中陽菜眼鏡っ娘でドジっ子って感じのタイプ。いかにも先輩の好みそう。
柏木佳菜子気が強そうでショートカット。
渡辺奈美髪の毛は長く眼鏡をかけていて大人っぽい。
櫻井美里いかにも私は優等生ですっていうオーラを出している。
山田柚子おっちょこちょいな感じ。仕事はあまりできない。
以上紹介したのが先輩に憧れている子たちである。私はこの子たちの下になるのか。なんか悔しい気持ちでいっぱいだ。
「先輩、今日はとりあえず帰ります。お兄ちゃんが心配してると思うので」
「え?なにいってるの?あたしのうちに来たらもう帰れないのよ。外出は学校だけよ」
先輩?どうしちゃったの?
「それ、監禁じゃないんですか?」
「ふふ。貴女なにいってるのよ。みんなここに居たくているんだから」
みんなはそれで良いの?みんなは本当にそんな生活で良いの?
先輩は確かにお金持ち。先輩の両親は大手企業の社長さんとブランド商品を売る社長さん。両親共が社長で超お金持ちなのである。お父さんたちが先輩のためにと一人暮らしは一軒家。しかも広々とした豪邸。もちろん家賃なんかは一括払いだし光熱費とかも親が払っている。
「先輩、帰りたい。うちに帰りたい……」
「だーめ!あなたたちちゃんと見張っててよ」
後輩5人は「はい」と元気良く返事をした。
(お兄ちゃん絶対に心配してるだろうなぁ……)