表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/60

第五十六話「シニアの真意」

「この奥がいくつもの大きな部屋になっていて、そこに議員たちは避難しているはずだ」


 通路を走ると奥に部屋がみえた。


「あぶない!」


 エルダリィーさんにおされると、目の前を光るものが通りすぎた。


「またはずしたか......」 


『お前!!』


 そこにいたのはグールだった。


「こいつは俺がやるよ」


 エルダリィーさんが前にでた。


「一人じゃ!」


『そうだ! こいつは殺人を楽しむやつだぞ!』


「いや、白き聖者ホワイトセイントがやってることを阻止するには、お前たち二人の方がいい」    


「三人とも殺すに決まってるだろおぉ!」


 体中からヒレを出したグールがせまる。 エルダリィーさんはポケットからいくつものゼリーの容器を投げた。


「なめるな!」 


 そうグールがヒレで容器をきる。   


「彷徨える魂よ、我が声に答えよ。 【膠化海月】《ゲルジェリーフィッシュ》」


 ルケイドさんは飛び出したゼリーに針を投げる。 ゼリーは集まり巨大なクラゲとなり、グールをとらえた。


「な、なんだ! 切れない!」


「後輩の前でいいとこみせさせろよ。 さあ、二人とも早くいけ」


「いこうミーシャ」


『わかった!』


 ぼくたちは先を急いだ。


 先に進むと、そこは石柱が何本もたち、神殿のようになっていて、政治家たちが精気のない顔で座り込んでいる。 


「来たわね...... まだ儀式の途中なのに」


 そこに人狼となったリジェクトがいた。


「メシアを復活させるつもりか」


「そうよ」


「メシアを復活させてどうするつもりなんだ......」


「私たちをお救いしてもらうのよ。 あなたたちもそうでしょう。 同じ哀れな人外......」


「なにを......」


「殺してまたすぐに甦らせてあげる!」


 リジェクトは地面を蹴り、目の前に迫る。


『彷徨える魂よ、我が声に答えよ。 骸黒豹デッドバディパンサー


「グゥッ」


 ミーシャはクロヒョウとなり、腕に噛みついてとめた。


「彷徨える魂よ、我が声に答えよ。 蟻散弾アントシェルショット


「彷徨える魂よ、我が声に答えよ! 【甲殼鎧】《シェルメイル》」


 リジェクトの体が殼に包まれ、アリをはじいた。


(体に仕込んだディシーストか!)


「彷徨える魂よ、我が声に答えよ! 【猿腕】《ゴリラアーム》」


 リジェクトから新たにサルの腕がでて、ミーシャをつかんで投げた。


『くっ!!』


(あの体ハリザと同じ...... もうスズメバチはない。 ライミーアさんもいない。 これで......)


「彷徨える魂よ、我が声に答えよ」


 ぼくはリボルバーで六発の弾丸を撃ち込んだ。 それはリジェクトにあたるが効いてはいない。 


「弾けなかった。 なにかを仕込んだみたいね。 でもこの甲殻を貫くのは無理よ」


 そうミーシャをつかみながら、リジェクトは笑う。


「いいや...... いけ【紋花蝦蛄】《ピーコックマンティスシュリンプ》」


 バチンッバチンッと大きな音がする。


「なんだ...... この音、私の中さっきの弾丸! ぐっ! がっ! これは」


「その殼は骨でつくったもの、内部は筋肉のはず。 そのモンハナシャコは捕脚は時速80キロで跳ねる。 例え骨でも壊す」


(シーナさんからもらったディシーストだ)


 次々と音がなり、リジェクトは苦しんでいる。


『彷徨える魂よ、我が声に答えよ! 甲虫爪ライノセラスビートルクロー!!』


 ミーシャはそのすきをつき、首をそのカブトムシの爪で切り裂いた。

 

「ガフッ、や、やられちゃった...... わ...... でもあなたたちも...... すぐにね」


 そういうとリジェクトは動かなくなった。


 バン! バン! バン!  


「なっ! 政治家が!」


 風船が割れるような音がすると、腹部が膨らんだ政治家たちが、次々弾けるように破裂した。


『これは真人教の時と同じ』


「そうだ......」


 そういうと、奥からシニアが杖をついて現れた。


「やはりあなたは白き聖者ホワイトセイントの一員か...... なぜこんなことを!」


「......決まっている。 この件が片付いたとき、帝国と戦争するためだ。 こやつらは生け贄になってもらう」


「そうまでして、なぜメシアを甦らせようとする」


「......この国のためだ」


「皇帝は白き聖者ホワイトセイントが操っていただろう!」


「......それでも不満をもつものはでる。 それをさせないため出る杭はすべてうち、この国が帝国含め全土を平定する。 お前も軍人ならば、それに従うのが筋だろう」


『ぬかせ! そんなものいずれ崩壊する! 白き聖者ホワイトセイントが絶対なら、とっくにそんなことはできているはず!』


「あれはロードの邪魔が入ったからだ。 我らの同胞の血であがなって独立したこの国を守らねばならん......」


「この国のため...... 白き聖者ホワイトセイントはそんなことは望んでいないだろう」


「そうだな。 だがお前たちが全てを倒してくれた。 もはやそれを止める白き聖者ホワイトセイントなどいない。 あとはお前たち黒き使徒ブラックアポストルだけだ......」


 老人とはおもえない、強い目でシニアはこちらを見据えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ