表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/60

第五十四話「総隊長の意志」

 反乱に加わった隊員たちを皆捕縛した。 グールとリジェクトの姿はそこにはなかった。 


 総隊長は星幽石の修復を行ったが、動くこともできなくなった。 各隊長と、なぜかぼくとミーシャもその場に呼ばれていた。


「総隊長...... すみません」


 カイル隊長があやまる。


「......いや、私の判断が間違った。 もう少しお前たちの成長を信じていれば...... 私もあやつらと同じく人間を信じきれてはいなかったのだろう」


 そうベッドに横になり総隊長はつぶやく。


「......お前たちに話さなければならないことがある。 私たちはしってのとおりディシーストだ。 あるものが産み出した」


「あるもの......」


「メシアそう呼ばれたものだ」


(レンブラント隊長がいっていた、救世主)


「たしかネクロマンサーだったと」


「ああ、遥か昔、その力をもちい、この世界に平和と混沌を産み出したもの」


「平和と混沌ですか」


 エマ隊長がきき、レンブラント隊長も続けてきいた。


「死したものをよみがえらせることで混乱を起こしたと、それは本人ではないからですね」


「ああ、死してから甦らせたのは、ただの魂...... 記憶の集合体にすぎん。 ネクロマンシーとは死ぬ前に移しかえる秘術だったからだ」


「それを皆が納得しなかった......」


 そういったグラード隊長をみてロード総隊長はうなづく。


「そうだ。 人々は際限なくメシアへ望んだ。 死ぬ前にしか効果のない術を死したものに施すように迫った。 結果、多くの我々が生まれた」


『自我のあるディシースト...... でも魂は星幽石はどうした?』


「まさか......」


「そうだ。 ネクロマンシーには星幽石が必要になる」


「人を殺したんですか......」


「ああ膨大な生け贄を使い、星幽石を作り出した。 それをみてメシアは結論をえたようだ」


「どんな結論を......」 


「それはわからない...... ただ人の望みを叶えず、次々と争いおこして人々を殺していった。 私はそれをしり、彼とたもとをわかった。 彼らは白き聖者ホワイトセイントとなのり、戦争などに介入して人々を殺し続けた」


「それで、黒き使徒ブラックアポストルをつくったんですか」


「ああ、正確にはさまざまな時代で彼らを阻止するため、騎士団や秘密結社を作り、彼らと対峙した。 そしてついに1000年前メシアを捕らえた。 ただ他の者たちは闇に姿を消した」


「あなたがもっていたのはメシアの星幽石だったんですね」


「ああ、すぐに壊したかったが、私たちはメシアによりつくられたディシーストだ。 壊せば、魂は供給されず私たちは死ぬ。 しかし他につくられたディシーストが死ぬかはわからなかった。 最悪、私は死に、人々には対抗策がないまま滅ぶかもしれなかった」


「そうか、それでネクロマンサーを育てていたのですね」


 エマ隊長はうなづいた。


「ああディシーストやネクロマンサーに普通の人間では対処するのは難しい。 だがメシアを壊さないことで、姿を消した者たちが必ず力をもち、人々へ害をなすと考えた」 


「白き聖者ホワイトセイントの目的はメシアの復活ですか」


「......そうだ。 私を監視していたのは、メシアの星幽石をえるためだろう」


「一番隊を含め、あの裏切ったものたちは、まさか......」


 レンブラント隊長がきいた。


「......おそらく死んだものの復活を望んでいるのだろう」


『だが、よみがえらないのに......』


「......一縷いちるの望みにすがっているのだろうな。 かつての人々もそうだった。 愛しい人の復活を望み、悪をなした」


「では、メシアは復活するのですね」


 カイル隊長がきくと総隊長はうなづく。


「だが、彼らに必要な量の星幽石があるかはわからない。 だからこその戦争だろう。 政界にも白き聖者ホワイトセイントはいる...... それを止めろ。 うっ......」


「総隊長!!」


「もう限界か...... だが彼らと戦える者たちが育った...... これでいい、クルス、こっちに」


「は、はい」


「私をもっていけ。 なにかの役に立つはずだ」


「えっ?」


「彷徨える魂よ、我が声に答えよ......」


 そう総隊長が唱えると、その姿は消え、そこには蒼い小さな宝石が転がっていた。


「クルス...... もっていってくれ。 総隊長の意思だ」


 カイル隊長達はそういい、みんなうなづく。


「わかりました」 


 ぼくはその星幽石を手にした。


「それでどうするカイル」


「ああ、まず政界の白き聖者ホワイトセイントを探る」


『まってくれ......』 


 そうミーシャが話を遮る。


『多分、リストが関わっている......』


「そういえば、リストの屋敷でなにかあったの」


『ああ、あいつの屋敷の地下にいってみたんだ。 そこには星幽石があった。 かなりの数だ』


「ではリストもディシースト...... もしくはその仲間か。 そしてメシア復活の星幽石を集めていた」


「わかった。 我々六番隊はリストを確保する」


「では我々、残りの隊で、リストに関わりのある政治家たちを調べる」


 エマ隊長がそういい、ぼくたちはすぐに行動を開始した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ