第2章 その28
よろしくお願いします。。。
「はい。乙女に怒られちゃいました。
ぼくの任務に向かう姿勢がなってないって。
大丈夫ですよ。ありがたかったです」
放っておけず、エティは衛士たちが話しているところへ近寄っていって声をかけた。
「ごめんなさいね。あたし、やりすぎたのよ。
口だけで良かったところに、ついつい手が出ちゃった」
「任務に向かう姿勢って?
何か生温いところがありましたかエティ様。
こいつ若いもんの中じゃ、ぴか一の覚悟で任務に臨んでいるやつだと思っていたんですが。
どこかお気に召さないところが」
「いいえ、いいえ。
むしろその覚悟がね、あらぬ方向に決まり過ぎているのが許せなくて。
──死ぬことを目標にしてほしくなかったの。
それはあんたたちにも同じことよ。生き抜く覚悟を決めてほしいの。
その話がなかなか通じなかったから、ばしーん! とね。やっちゃったわけ」
エティの話が進むにつれて、衛士たちの不思議そうだった顔が困惑に変わり、最後には不機嫌そうな渋い顔に置き換わった。
まったく。
どいつもこいつも。そろいもそろって。
エティは衛士たちの反応に苛立ち、彼らと同じかそれ以上に不機嫌そうな表情をしてみせた。
衛士たちは、ずいっとエティへ一歩踏み出し距離を詰めて、斜め上から彼女をねめつけた。
まずいと思ったのはキーペだ。
少年神官は慌ててエティたちが話しているところへ近付き、両手を広げて、衛士たちとエティとの距離を離そうと試みた。
少年衛士もキーペと向かい合う形で同じ行動を取っている。
だが、キーペも少年衛士も大人の衛士からすれば取るに足らない体格で、勝負にもならない。
ぽいっと左右に退けられて、二人とも目元を大なり小なりにして後退した。
衛士たちが交代でエティに言い募る。
「エティ様は今回が初めての探索行でしたなぁ。
現場のことを知らないお人が高邁な理想を掲げてお説教はやめていただきたいものだが」
「我らが死にに行く覚悟を決めるのは、何も自殺願望があるからではないのですよエティ様?
ただひとえに、すべてをなげうって挑まなければ拾えない勝ちもあるというだけのことです」
エティはゆっくりと腕を組み、斜め下から彼らをにらみ返した。
だてにギルドで海千山千の冒険者たちと付き合ってきたわけではない。
彼女はゆるぎない口調で問う。
「それじゃあんたたちは、死にものぐるいで生き残るって約束してくれるわけ?」
見るからに不機嫌さに輪をかけてしまった大人衛士の片割れが、ゆがめた顔に嫌な笑みを貼りつけた。
「良いんですかあ? そんなことを約束しちまったらエティサマの身の安全は保証できませんよ」
エティがあちこちにつっかかるから、なかなか話がさくっと進まないですね。
こういう時どうしたら良いんでしょうかー。
ここまでお付き合いいただきありがとうございます!




