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おい今度の救世の乙女は何だか想定外だな?〜誰に理解されなくてもあたしは信じた道を進むことにした〜  作者: 夜朝
第2章 〜生きてこそ得られる幸せってあるでしょ〜

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第2章 その27

よろしくお願いします。。。

 そこへ割り込んできた言葉はワーテルのもの。


「おい、じゃれてる場合じゃないぜ?

 それでオレたちの開通の儀は?

 すぐにやるのか? エティが疲れてなければ」


「あれだけの精霊力を扱ったのですから、少し休んでいただいたほうがいいのでは……」


 と、キーペは否定的だが、エティは少年神官の言葉に首を横に振る。


「あたし平気よ。

 忘れていないうちにもう一度やって手応えをつかむのも悪くないと思うわ」


「だめですよ。エティ様もそうですが、大気中に漂っている精霊力についても。ほぼ枯渇しかけてます。

 もしどうしても今すぐに儀式をしたいということでしたら、場所を変えて行いましょう。

 ソリで二時間くらい走れば精霊力が削れていない雪積場まで行けるでしょうから」


「おい、なあキーペ。水冷の開通なら、この場所で試したほうが良くないか?

 この時期、雪が無くなっている場所なんてそうそうないぜ」


「大気中に精霊力がないということは、乙女を動かす燃料がないということですよ。

 無理なんです──心配しないでください。

 雪があっても大丈夫ですよ。

 エティ様はもうコントロールに開眼なさっている。

 移動先でそれをお目にかけます」


「なんで当事者のあたしよりキーペのほうが自信満々なのよぅ」


 もう一度やりたいと思ったのは事実だ。


 事実だが、また開通の儀を試すのだと思うと、まだ少し心配になるエティだった。


 精霊力がたっぷり得られる場所に行ったら、また暴走するんじゃないかとか。


 考え始めたらキリがないし。


 何よりもキーペが自信たっぷりなのに勇気をもらって、エティはいつの間にかうつむけていた顔を持ち上げて、ワーテルを見た。


「ワーテル。あたしがんばるわ。

 だから次の雪積場でいい?」


「ああ、まあ……そういうことなら。

 オレに異論はないぜ」


「ありがとう!」


 ワーテルは手を挙げてエティの礼への返答に変えると、彼女から顔を背けてソリのあるほうへ歩き出した。


「じゃあ行こうぜ。

 フィーレは大丈夫か?

 えらく精霊力を使ったみたいだが」


「実は大丈夫じゃない。

 ソリの中で寝かせてもらわぁ。

 エティもそのほうがいいんじゃね?」


「そうですよ。エティ様も少しゆっくりなさってください。

 仮眠が必要でしたら寝られるようにシートを整えますよ」


「ほんとに大丈夫なんだけど……そうね。

 念のため少しお昼寝しておこうかしら。

 ありがとみんな」


 急かすでもなくぼちぼちと歩みながら彼らはソリを停めてあった場所へ向かった。


 フィーレが自身の手首に新たに現れたバングルを見せると、残っていたウードとゴルドの兄弟が、おおっ。と歓声を上げる。


 エティも二人から称賛されたので照れながら頭をかいた。


 しかし、すべてが丸く収まることはそうそうなくて。


 他二人の衛士に呼ばれた少年衛士は頬の手形について聞かれて彼らにうなずいていた。

衛士たちとの話は手間ですが、

それを横で見てる守護者たちにとっても

大事な時間だと思ってます。


ここまでお付き合いいただきありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
精霊力は空間中にあるエネルギーで、枯渇するとその場所の濃度は一時的に下がると。 濃度が高い所から流入して補充されるのか、その場所で生成されたのが溜まるのを待つしかないのか。 流入するとしたら、その流速…
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