幕間〜第1章から第2章、その3〜
よろしくお願いします。。。
赤毛の少年があっけらかんとして言う。
「ホンモンだろ? 覚醒の儀式に開通の儀、おまけに癒しの術だ。ニセモンにできる芸当じゃねぇよ」
「ご本人は自分はオトメじゃないとおっしゃってましたよね」
華奢な少年が下唇に人差し指を当てて小首を傾げた。
「いや。あれはまだ絶対に正真正銘の『乙女』だね。賭けてもいいよ」
「やめてください兄さん。弱いくせに」
「真実に賭ければ勝利はつかめるさ」
「ワーテルはどう思うんだい?
この中で一番大勢の乙女たちを見てきた君の見解は?」
「リヒト様……。残念ながらオレにはオンナのことなんて何ひとつ分かりませんよ。
それはウードの得意分野でしょう?」
「だから言ってるのさ!
リヒト様、ダルク様、本当に本当ですよ!
女性に関してぼくの勘は確かです!
彼女は確実に『乙女』だ」
背の高い優男がこぶしを握って力説している。
様付けで呼ばれたふたりはその様子に苦笑した。
しかし、と独り言のように呟くのはキツい目つきをますますキツくした青年。灰色の短い髪が風になびいた。
「こんなところで本人のいない間に、乙女かどうかなどと言った下世話な話に花を咲かせていると知れたら、ただでは済まされないだろうがな」
「「おぉい!!」」
「人聞き悪いことを言うなソイル!
わたしは彼女が『救世の乙女』たるか否かを皆に問いたかっただけだ!」
「ずるいぞダルク!
私だってエティの私生活に関するところをあれこれ詮索するような野暮な男とは違うよ!」
「リヒト様!?
それ遠回しにぼくのこと野暮な男と言ってらっしゃるんですか?」
「兄さん早めに認めたほうが楽になれますよ?」
「そんなこと言って、『オトメ』に話をすり替えたのはキミだったはずだぜゴルド」
「ワーテルさん!? ボクは彼女のセリフを思い出しただけですっ」
「イイじゃねっかよ全員ヤボ男の烙印押されてりゃ」
「「全員!?」」
「まったくもって心外だね!」
「わたしも身に覚えのない謗りだなそれは」
蜂の巣をつついたような大騒ぎの中で、切れ長の目を伏せて眉間に寄ったしわに触れた青年は、また独り言を──今度は誰にも聞こえない声量で、呟いた。
「……見苦しい」
イケメンキャラを集めて度々ギャグに流れたがる作者です。
いかがでしたか?
幕間はここまで、次回からは第2章をお届けします。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます!




