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幕間〜プロローグから第1章、その1〜

よろしくお願いします。。。

「3469人目の救世の乙女は真守護者(ガーディアン)を伴い異世界へ帰る道を選びました。

 これより3470周目の救世シーケンスを開始します。

 まず新たな救世の乙女を召喚いたします。

 中央の寝台へご参集ください」


 髪の色も肌の色もばらばらな少年や青年たちがその数七人。


 八人目の、黒い髪の一際小柄な少年の求めに応じて寝台を囲むように集まってくる。


 まだ誰もいなかった寝台が、視界を塗り潰すほどの強い光に包まれる。

 その光が収まると、確かに誰もいなかったはずの寝台の上に眠っている女性が一人いた。


 まるで外から帰ってきてすぐに寝てしまったような格好だ。

 白いブラウスに黒いタイトスカート。ストッキング。

 よく見ると化粧も落ちてない。ナチュラルメイクだから分かりづらいけれども。


「夏の世界からいらした方のようですね。これはここでは凍えてしまう。お召替えを行いますので皆様は背を向ける形で反転なさっててください」


 暖かそうな寝巻きに着替えさせられてから改めて寝台に横にされた女性。

 まだ目覚めない彼女の顔を、守護者(ガード)たちはじろじろと眺めた。


「乙女というから今の私と同じくらいの歳を想像していたのだけれども。この方は美少女というよりは美女といった風情だね」


 夏の真っ直ぐな陽射しを思わせる金色の髪に白い肌。

 歳の頃は十代半ばといったところだろうか。

 華奢とまではいかないが、まだ育ち切っていない体格の持ち主だ。

 芸術家がこぞってモデルの依頼に押しかけそうな美少年は、楽しそうにそう言った。


「遠回しに老けてるって言ってないですかリヒト様」

「いや? 滅相もないよ。なんだい人聞きが悪いなキーぺ。もしこの方に聞かれたらどうしてくれるんだ」

「その時はリヒト様が謝ってください」

「おい。この女性は本当に『乙女』なのかキーぺ?」


 年端もいかない少年に際どい質問を淡々とした表情で投げるのは、褐色の肌に銀の髪が映える細身の青年だ。

 見た目で言えば二十歳前後。

 背がそこそこあるので間違えられることはないだろうが、どちらかと言えば女顔でたおやかな印象がある。


「ええ、ダルク様。お疑いももっともですが、確かに救世の乙女に選ばれるに値する女性です」

「ふーん。今回は俺、出る幕ないかもな」


 そう呟くのは燃えるような赤毛に似合う赤銅色の肌をした少年だった。

 リヒトと呼ばれていた少年と年はそう変わらないように見える。

 が、全体的に気楽そうな印象を与える人物だ。

 熱しやすく冷めやすいというのが十人中九人が抱く第一印象だろう。


「歳の差ありすぎだものね、フィーレ?」

「うっせえぞウード! お前だって人のこと言えねえじゃねえか!」

合計七名の守護者は全部男性で、逆ハーレムになりそうな設定なのですが、肝心の主人公がそんな感じじゃなくて。

キーワードにはあえて入れませんでした。

この先の展開次第で考えます。

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