はぁ...顔パス
「…君は一体なにをしてるんだい?」
呆れた様な表情でそう声をかけてきた彼に俺を言ってやった。
「見てわからないか?遊んでるんだ」
「見たまんまの捉え方で合っていたんだね…」
なんだかんだ2時間以上は待っていたんじゃないだろうか。
もうお腹もペコペコだしなんならナッシュ村からここまで不眠不休でずっと走って来た為眠気まである。
これでやはり中に入れることは出来ない。なんて言ってきた際には殴るだけじゃ気が済まないかもしれない。
「で、どうなったの?」
「とりあえず中に入る許可は下りたよ――――でもその代わり監視ってわけじゃないけどしばらくは僕と共に行動をしてもらう事になった」
(……世間ではそれを監視って言うんだよ)
別に特段問題も無い為それでも構わないのだが。そもそもどちらにせよこの友人くんとは仲良くなりたいと思っていた所だったし逆にある意味好都合だったかも知れない。
「それはよかった。じゃあいきなりで悪いんだけどさ、とりあえず飯が食べれる場所に連れて行ってくれないか?お腹がペコペコなんだ」
「わかったよ。じゃあついてきて」
そうして友人くんに連れられ俺は再び詰所へと来た。こんな短時間で3回も詰所に来ているのは世界広しと言えど俺くらいのものだろう。
これはもう実質顔パスみたいなものなのではないだろうか。
「ユージン様ッ!こいつを中に入れるのですか!?」
そしてこんな不審者が顔パスなわけなどあるわけもなく、俺達の姿を見るや否や先程華麗に俺の事を無視し続けた衛兵Aが詰め寄ってくる。
それにしてもこの衛兵Aはどれだけ俺の事が嫌いなのだろうか。彼には特段なにもしていない筈なのだが。
「恐らく彼は本当にただの冒険者なんだ。それにクレナディアにも観光で来たってのも本当の事の様なんだ。
ただ素行の方にちょっとだけ問題があるから、しばらくは僕と一緒に行動してもらう事になった。だから安心していいよ」
友人くんがそう言うと衛兵Aは渋々ながらも引き下がった。
「それなら…わかりました」
改めて彼の人望の厚さに驚かされる。彼の言う事なら皆なんでも信じてくれる。
(妬ましい…その人望が妬ましい…)
「じゃあ通るよー悪いね!お仕事頑張ってね!」
そんな恨めしげな目で見てきてもアンタの事なんか全然恐くないんだからねっ!
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