はぁ...クレナディア?
「レイアはどうやってそんなに強くなったんだい?」
「レイアさん他にはどんな魔法が使えるんですか?」
帰っている途中、そんな二人の質問から軽い身の上話が始まった。
「ただギルドも無い様な田舎でずっと魔法の練習をしてただけだよ。まぁ魔法は色々使えるよ―――色々ね」
「じゃあレイアはレスティアの出身じゃないってこと?」
「そうなるかな。もっと東の方から来たんだ」
「東ってアザレアの森の方ですよね?あっちの方に国なんてありましたっけ…」
質問攻めにも疲れてきた為、適当に返事をしていたらいつの間にか思わぬ窮地に立たされていた。
辺りの地理など色々な説明を受けていたあの時は、困ったら後で調べればいいや。なんて思っていた為正直話半分にしか聞いていなかった。
(こんな事になるならもう少しちゃんと聞いておけばよかった……)
「あれ、俺東って言った?ごめんごめん北だよ北」
「北って事は…クレナディアの領地ですか?」
「そっかぁ…レイアもなかなか苦労していたみたいだね」
半ばヤケクソにひねり出した言い訳だったが一応はなんとかなったみたいだが――――二人の反応を見る限り北の方には中々深い事情がある様だ。
(―――そもそもクレナディアってなんですか?)
「クレナディア…?あ…あぁ、まぁまぁ大変だったよ色々。うん色々」
「帝国には色々と悪い噂も流れているしね。まぁレイアが上手くこっち側に来れてよかったよ。幸いな事に冒険者だったら生まれとか国籍とかもあまり関係ないしね」
「そうですね。これからはこっちでのんびり暮らしましょう!」
(俺からすればレスティア王国のお偉方も中々にヤバいとは思うのだが……)
単に価値観の違いや慣れの問題かもしれないが、それでもこれで俺が進んでクレナディアに行く事は無くなった。
そんな会話をしていると、今までだんまりを決め込んでいたサニスがようやく会話に入ってきた。
「でもあそこはつえー奴は優遇されるって言うしレイアだったら別に苦労しねぇんじゃねぇか?むしろレスティアより帝国の方が遥かにいい暮らしが出来ると思うぜ。
この国はなにかある度に身分だ血筋だって――――くだらねぇ」
サニスはレスティアになにか苦い思い出でもあるのかもしれない。
気にならないと言えば嘘になるが、それでもそんな深いところの身の上話に口を出せる程親しくなっただなんて勘違いはしていない。
少しだけ暗い空気になったのを感じた俺は、とりあえず話題を変える事に。
「ところでどうしてここのPT名はチーム・サニスなんだ?普通はリーダーの名前を入れるんじゃないのか?」
「簡単な事だぜ。アスロよりサニスの方がかっこいい名前だからだ!」
本当に簡単な事だった。別に同意はしないが。
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