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世捨て魔王  作者: R氏
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はぁ...よかった



 色々と事情聴取も終わり、今は三人で素材回収をしていた。

 今のこの状況は三人にとって「まさに九死に一生を得た」といったモノだったのだろう。半刻程経った今も先程の戦闘についての感想を語り合っていた。


「いやー、今日は正直危なかったね…。レイアがいなかったら僕たちみんな死んでたとしてもおかしくなかったよ」

「ほんとですよね。まさかレイアさんがここまでスゴイ魔法使いさんだなんて思ってなかったです!」

「そこまで言うほどの事かぁー?――――てかおめぇも素材回収手伝えよっ!」


 大人しく回想だけしていてくれればいいモノを、少し遠くに立ち会話だけに参加しようとしていたこちらの姿をサニスに見つかってしまった。


「いやぁ…たくさん魔法使ったから身体が重くて重くて…――――フラッ」


「なに言ってるのサニス!レイアさんはあれだけスゴイ魔法をつかったんだから疲れてるに決まってるでしょ!これだから脳筋の剣士は…!」


 先の戦闘においての一番の功労者は間違いなく俺だ。だからこそ多少白々しかろうと素材回収くらいサボったところでバチは当たるまい。


(でもリーナちゃんがいい子過ぎて若干心苦しい……)


 一ミリもこちらを疑う様子の無いリーナの姿を見て良心が痛むが、それでも彼等の仕事を手伝うわけにはいかない。


 なぜなら


(……グロ過ぎるわ!)


 常識の違いと言うのはここまで大きいのだと自覚せざるを得ない。

 いくらあの惨状を作ったのが自分だったとしても、血と臓物に埋もれたあの空間に入っていく事は生理的にキツいモノがあった。


「よし!とりあえず魔石と耳は回収出来たしそろそろ帰ろうか。余った素材はギルドで売ってお金にしてから四等分にしよう」


 終わってみればなんだかんだと色々あった様な気もするが、初のPTクエストは無事終わりを迎えた。


(死亡フラグって実在するんだな)


 今回は敵が弱すぎた為、俺は死に様が無かった。

 だが正直俺がいなかった場合、あのモンスターラッシュの被害は甚大だったのではないだろうか。

 短い時間だったが三人と共に過ごし、彼等の人となりも多少は理解してきた。

 三人とも真っ直ぐな性格をしており、なによりも皆が皆優しかった。


 偶然とはいえ、彼等の命を救うことが出来たのが、なによりも一番嬉しく思えた。




大いに励みとなりますので高評価とブックマークの方よろしくお願い致します!


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