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世捨て魔王  作者: R氏
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はぁ...あっさり



「当然だけど俺はゴブリンのクエスト受けるの初めてなんだけどさ。結構街から離れてる事が多いの?」


 街を出てから既に1時間近く歩いているが、未だ全く止まる様子もなさそうなので思わず聞いてみた。


 (――――というかやっぱり冒険者はスゴイな。リーナちゃんなんて女の子なのにケロッとした感じで付いてきてるしサニスもあんな重そうな剣を持って鎧まで着けているのに全然余裕そうだ)


 クエストを受ける度にこんな長距離徒歩移動をしなくてはいけないなんて、純粋な戦闘能力以外にも大変な事が色々とありそうだ。


「そうだね。流石に1時間以内にある事は中々無いかな。でも今回のはそんなに遠くない場所だからもう少しだよ」


 だが冷静に考えればそれも至極当然の事だった。そんな街のすぐ傍にゴブリンの集落なんてのがあったら行商人や旅人なんかもまともに出入りする事が出来ない。


 そんな事を考えていると、アスロが急に立ち止まって片手で俺達を制し、もう片方の手で口を抑えた。


 (――――え、毒?違うよね?死ぬよ?僕なんにもアイテム持ってませんよ?)


「シッ!――――ゴブリンだ」


 ……いやいや


 (なんだよゴブリンかよ!まじ焦ったわ!てかそれなら口を抑えるんじゃなくて人差し指を唇につけるんだよ!自分の身体なんだからわざわざ口を抑えなくても声出すのくらい我慢できんだろ!)


「どうする?放っておくか、殺すか」

「何匹いるの?一匹なら殺しちゃった方がいいんじゃないのかな」

「多分だけど一匹だと思う。そうだね、確かに群れに戻られる前にここでやっちゃった方がいいかもしれないね」

「っしゃ決まりだな。じゃあ行くぜ!援護任せた!」


 そう言い、勢いよく駆け出すサニス。


 ――――ここまで俺空気


 そこからはだいぶあっさりしていた。アスロがゴブリンの肩を弓で打ち抜き、動揺したゴブリンをサニスが後ろから一閃。

 一応人型とは言っても所詮はゴブリン。別に心が痛んだり吐き気を催すみたいな事は無かった。



 ――――やはりあれは心が綺麗な主人公だからこそ起きる現象なのかもしれないな





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