ぼっち勇者は口には出さないがスローライフを目指してる 01
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勇者のことを書きたくなったので短いショートショートを書きました。
なんでも許せる方向けでお願いしますm(_ _)m
たまにメタ有ります。
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孤児院で生まれ育ったオレは、冒険者になろうとギルドにインターンとして通う日々だった。
薬草集めしたり、大人の冒険者に連れられてダンジョンに潜る日々。
しかし、16歳になる頃、神官だと名乗る男がやってきて、オレが選ばれし勇者だと言った。
「え、勇者はもういるでしょう」
「あれは、……神託の読み違いでありました。あなたが本物の勇者です」
その日から、オレの身辺は一変した。
金はふんだんに貰えたし、やたらチヤホヤされる。
普通なら浮かれるところだろうが、きらびやかな立ち位置が苦手なオレには居心地が悪かった。
まずは、前任勇者とともに選ばれたという、ウイザードと、冒険者と合流させられた。しかし。
「……ごめんなさい。ううっ。つわりが……」
「し、しっかりしろぉ!! オレがついているぞ!!」
「……」
二人は王宮から手配された部屋から一步も出れなかった。
オレは頭からアホ毛がでそうだった。
神官に他に仲間は、と質問したら、
「ダンジョンをマッピングする娘がいたんですがね。前任の誤勇者が連れて行方知れずになりまして」
「……」
オレは血管が切れそうだった。
魔王のせいで世界が滅びそうだというのに、この神官も、前任の勇者もその仲間たちも……誰も彼も……緩い!!
そんなだから魔王軍に人間社会が追い詰められてるんだろうが!? 真面目にやれよ!!
というか、真面目に仕事する方法知ってる!?
もうこれ人災だよな!?
もうこれ人類滅びていいよな!?
でもオレは取りあえず魔王を倒しに行った。1人で。
もう誰も信じられない。
1人で魔王を●ってやる……!!
お読みいただきありがとうございます。