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プロローグ

 ある日、ある時、なんの前触れもなく突然、日本の半分は壊滅した。

 理由はわかりやすくそして絶望的、日本の首都の東京にて謎の穴が出現したのだ。

 穴、と言っても地面にではない、空中に縦向きに立って現れたのだ。


 その穴は端的に言うと、異世界に繋がっていた。

 完全にファンタジーで人間以外にも色々な種族、そしてモンスターや空中に浮く都市、ダンジョンに魔法になんでもありな世界。


 そして一方この壊滅によって日本、いや日本だけではない。

 世界中に一つの変化が訪れた。

 ミュータント、いわゆる突然変異体が出現し始める。


 地球に住んでいる人間たちに不思議な力が身につき、世界中で大混乱が発生した。

 それこそ世界戦争でも起きるでは、と言うほどの。


 だがしかし、その戦争を一人の少女が止めた。

 少女もまたミュータントの一人で、彼女はたった一つだけ能力を持っていた。

 その能力と言うのが未来予知、つまり未来を覗き見る能力だったのだ。


 彼女はこの能力によって戦争を止め、英雄と崇められることとなる。

 だが話はここで終わらない。

 彼女は異世界との繋がりを生み出して、気軽に旅行ができるような状況を生み出したのだ。


 そんな彼女は最期の時、とある言葉を残す。


「これから数十年後、地球と異世界は壊滅の危機に見舞われる。だから、異世界の人々の協力して、世界を危機から守る、準備をするのです」


 彼女のこの言葉は世界中を動かすこととなり、異世界と繋がっている穴の存在する国、日本には巨大な一つの学校が設立されることとなった。

 それは能力者と異世界人のみが入学できる『脅威対策高等学校』と呼ばれる、未来から訪れるであろう脅威に対抗するための、若者を育てるための学校が。


 今はそんな予言が出てから数十年後、つまり予言の日が近づいている現在の話だ。

 (くだん)の学校で、入学式が行われている日。


















押木(おしき) 藤真(とうま)。貴方に退学を賭けた決闘を申し込みます」


 入学式のその日、生徒代表の壇上に立つ少女はマイク片手に、席に座っている俺へと指を指し、そう宣言する。

 当然ながら一斉に全校生徒、校長に理事長を含めた先生方もこちらを向く。

 俺はただ苦笑いするしかなかった。


「ここは能力者とアージス(異世界)人のための学校。貴方のような人間が来る場所ではない」


 淡々と冷たい目と静かな怒りをこちらに向ける少女、俺はその言葉にごもっともと考えて立ち上がる。


「いいぜ、受けてたってやるよ。だがこちらが勝った場合、とある条件を飲み込んでもらう。いいな?」


 何故俺がこんな目に遭っているのか。

 思い当たる節がないわけでもないが、彼女は明確に示した事は一つ。


 能力者(ミュータント)ではないから、この学園に存在する価値はない、という事らしい。

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