5-7
再び留置場に収監されたクライヴは、確信めいた予感と共に、夜を待っていた。
消灯時間をようやく過ぎて、通路の小さなライトだけになった保護室で、クライヴはひとりベッドに腰掛けている。目を閉じ、代わりに耳をそばだてて、訪れるはずの闖入者を待ち侘びる。
どれくらいそうしていただろうか。昨晩と同じく、保護室のドアの開く音がした。コツリコツリと規則的に響く足音は、クライヴの居る牢の前で止まる。
「……アンタ、本当に物好きだね」
吐息と共にそう呟けば、檻の向こうのリンが口の端を吊り上げた。
「待ってるお前も似たようなもんだろ」
鼻で笑うその左頬には、しかしべったりと湿布が貼ってあった。そういえば夕方、ボクサーに盛大に殴られていたっけなと、クライヴは他人事のように思い出す。やっぱり勿体ないじゃないか、と過ぎった文句は胸中に留め、ここは怪我の容態だけを案じることにした。
「顔、大丈夫? それともアンタ的には男前が上がったって言うのかな、それも」
「何だ、分かってきたじゃないか。特に大事にはなってない、一応出来る範囲で受け流したしな。明日には腫れも引くだろ」
それよりも、とリンが煙草に火を付けながら続けた。紫煙を一口吸い込みながら、檻の向かいの壁に背中を預ける。ふうと煙を吐き出してから、リンは朗報を告げた。
「喜べ。連中は速攻でアジトを吐いて、捜査令状も無事に取った。朝イチにでも連中の巣窟に突っ込める。お前は明日、予定通り釈放だ」
「……そう」
しかしリンの言とは逆に、クライヴはむしろ表情を曇らせる。無事に警察の本陣から逃れられる事は喜ばしい筈なのに、何の感慨も湧かなかった。理由は判然としないが、庁舎を出る時の事を考えるとある種の憂鬱さえ覚える。
意外な手応えの無さに、軽く肩を竦めて見せるリン。それでも依然沈んだままのクライヴに、リンは手近な話題を探して振った。
「お前、ここを出たらどうするんだ?」
「どう?」
唐突な問いを、クライヴが鸚鵡返しにする。暫しの間考えを巡らせて、クライヴは自虐的な笑みを浮かべた。
「さあね、どうもしないよ。暫くはホテルなり何なりに身を隠すけど、ほとぼりが冷めたら前の生活に戻るだけだ」
「……そうか」
あまり希望の無い話に、リンは思わず嘆息する。クライヴの置かれた状況は、少年と同じくストリートチルドレン上がりの知人から聞いていた話とは随分と違っていた。その純粋な所感として、何とは無しにリンがぼやいた。
「この街は、お前みたいなのには優しいと聞いてたんだがな」
「……『優しい』?」
その言葉尻を捉えて、クライヴが反芻する。ぽつり、呟いた声音に咎めるような響きが混じっていたのは、決してリンの気のせいではなかった。
「何だよ、それ。」
声を戦慄かせたクライヴは、ベッドから立ち上がり、リンに詰め寄る。
「優しい? 武器も技術も碌にない奴から奪うのが? そうでもしないと生きてけない奴を抱き込んで捨て駒にするのが? 利用されるだけ利用されて、助けて貰いたければ弱者に成り下がるしかないこの街の、一体何処が優しいって言うんだよ!」
問い詰める声は次第に激しさを増し、終いには怒声へと変わる。それは最早リンという個人へではなく、この街そのものへと向けた憤りだった。
理不尽にもぶつけられたそれが、しかし少年の生きて来た人生であると知るリンには、言えることなど何も無い。目を伏せ、ごく簡潔な謝罪を口にする。
「そうだな。悪かった」
いっそ淡白に過ぎる言葉は、却ってクライヴの怒りに油を注いだ。柵一枚を隔てていながらリンの襟首に掴みかからんとする勢いで、クライヴが言い募る。
「『悪かった』? どの面下げて言ってんだよ、アンタだって同類だろ⁉︎ 分かったようなツラして、結局アンタも俺の事、使うだけ使って飼い殺しにする癖に!」
ガシャン! と力任せに殴りつけられた檻が大きな音を立てる。不協和音の残響が、二人しかいない保護室に尾を引いた。
「アンタは……アンタは本当、何なんだよ……。良いように転がして機嫌取るだけタチ悪いんだよ、だったら分かった振りなんてしなくて良い、最初から突き放してくれれば良かったのに! そしたら今まで通りに生きて行けた、叶うはずもない期待なんてしなくて済んだのに……!」
独白じみた共感にも、即興で張った共同戦線にも。ある訳がないと思いながら、どこかで可能性を感じてしまった。この人ならば、理解してくれるのではないかと。もしかしたら、同じ目線で、手を差し伸べてくれるのではないかと。
「ずっと、ずっと、それが欲しくて堪らなかった奴の気持ちがアンタに分かる⁉︎ それをすぐ届きそうなとこにぶら下げられて、結局手に入るわけないって思い知らされた時の気持ちがアンタに分かるかよ⁉︎」
突如目の前に舞い降りた、微かな希望に舞い上がった結果がこの様だ。相手は警察官、自分は檻の中。幾ら身体を張った所で、どんなに息の合った共闘をした所で、その構図が崩れる事はない。
苛烈なまでの視線を受けて、リンは溜息のように言葉を漏らす。
「……ああ。お前」
見開かれた瞳は、ようやく何かに気付いたという顔で。応える声は、微かに震えているようにも聞こえた。
「お前は、まだ、諦めてないんだな。そこに居てくれる『誰か』の事を」
沈痛な面持ちで呟かれた台詞に、今度はクライヴが呆然とする番だった。
──そんなことまで、分かるのか。
──そこまで理解する癖に、どうして。
左手に巻かれた包帯に血が滲むのも厭わず、両の拳を強く握り締め、クライヴは叫ぶ。
「そう、そうだよ、悪いかよ! 皆当たり前みたいに持ってるそれが欲しくて欲しくて、だけど必要だなんて言えなかった、だって誰の名前も呼べなかった! そうやって呼んでも許されるほど、応えてもらえるほど誰かに必要とされた事なんて、俺には一度だってなかった!」
以前、クライヴの元を訪れた「真っ当な」大人の誰かが言っていた。人は支え合って生きるものだ、与えなければ与えられない、と。だが、クライヴにしてみればそんなにも救いのない話は無い。
「だってそんなの、皆最初から持ってたものだ、俺以外のみんな、みんな持ってた癖に! そんな奴らに何を与えれば良いんだよ、何で与えなきゃいけないんだよ、だって‼︎」
ガシャリと、握り締めた檻が音を立てる。きつく目を瞑って、クライヴは血反吐のようなその言葉を吐き出した。
「俺には最初から、何も無かった……!」
「──そうか、だからか。」
それは、あまりに平坦な声だった。
「え?」
クライヴの戸惑う声も意に介さず、リンは煙を吸い込んでから、ゆっくりと口を開く。抑揚のない声で、何かの手順でもなぞるように。
「……最初に殺したのは、少なくとも育ての親。」
唐突に、脈絡もなくそう言い放った心境を、リンの表情からは窺えない。ライトを背負っての逆光のせいは勿論ある。だがそれ以上に、辛うじて窺えるその顔に、あまりに何の感情も浮かんでいなかったせいだ。手にした煙草から細く上る煙の向こうの、温度の無い、鋼鉄のような無表情。
「いや、案外実父だったのかもな。メキシコだか南アメリカだかに住んでた割にはあの男も白人だったし、ガキを他所から調達するほど器用そうには見えなかった。まあどっちにしろ、親子の情なんてものは無かったがな」
すう、と紫煙を飲み込んで、リンは困惑するクライヴに背を向ける。体重を預けられた檻がギシリ、と耳障りに軋んだ。どこか草臥れたような背中を、音もなく吐き出された煙が包み込む。
「私はその男に、少年兵としてゲリラ連中に売り渡すためだけに育てられて、予定通りに売り渡されて、最初の指示でそいつを殺した。幸か不幸かゲリラの才能はあったんで、英才教育施されて、ガキながらそこそこの指揮官にまで伸し上がったよ。戦場は所謂内戦状態だったわけだが、直接間接を問わず何十人と手にかけた」
──何だ。何を言っている。少年兵? ゲリラ?
──この人が?
クライヴは信じ難い思いでその背中を見つめる。否、信じ難いと言うよりは、想像も出来ないと言う方が正確だ。クライヴにとっては内戦やゲリラなど、精々がゲームの中での話でしかない。
だが、そうだとすれば多くの事実に説明が付く。クライヴやボクサーとの戦闘で見せた身体能力は、どう考えても逮捕術の領域を超えていた。若手の警官にしては場慣れし過ぎているのも、内戦とは言え戦地帰りなら頷ける。喧嘩や捕縛ではない『戦闘』を経験しているのなら、人を殺した事くらいあるのだろう。それも一度や二度でなく。ただ、自分が生き残るために。
「そうして。一番最後に殺したのは、私と同じ名前の、親友。」
その言葉に、クライヴは弾かれたように顔を上げた。思い出されるのは、取調室での一番最初の会話。自分をリンと呼ばせる彼女に、その短縮形を問い質した時。
『昔、同じ名前の友人がいてな。アイラは彼女の──』
アイリーン──アイラ。つまりはそれが、殺したという親友か。
旧い友人の名前を挙げた瞬間から、平坦だったリンの声に微かに感情の片鱗が浮かび始める。
「親友だと、思っていた。たった一人、あの子さえ守れれば、他には何も要らなかった。……そう思っていたのは、私だけだった。」
リンはクライヴに背を向けたまま、ごく僅かに目元を歪める。落ち着いた声音に込められているのは、静かな後悔と自嘲の念だ。
「何で……」
クライヴが殆ど無意識に呟いた疑問符は、問いかけの体さえ為していない。しかしリンは律儀にもそれに応じた。例によってその意図を無視して、答えるべきだと見なした事を。
「単純な、良くある話さ。ただ、何も届いていなかっただけだよ」
煙草を一度指に挟んで、リンは大きく天を仰ぐ。それは最早、語りというよりは独白だった。
「あの子は死んだ。私が握った、私の銃で。『お願いだから死なせて。彼が居ない世界に意味なんて無いの』って、手を添えられて──ああ。どっちだったんだろうな、引き金を引いたのは」
彼が居ない世界には意味がない──当然ながら、彼とはリンのことではない。本人はまだそこに居て、その隣には親友も居て、それでも世界に意味は無いと言い切った。この世の全てと天秤にかけて、それでも皿を傾ける、たった一人がアイラにはいたのだ。リンにとってのアイラが正に、そうであったように。
自分が一番でない事は、当時のリンにはどうでも良かった。まだ幼さを残した自分に、たった一人笑顔を向けてくれた少女が、ただ幸せであってくれればそれで良かった。
だから彼女に導かれ、彼女自身に銃を向けさせられた時も、リンは必死に止めようとした。どんな手段を使ってでも彼女だけは生かそうとした。
けれど、最後の最期でアイラが欲した世界には、端からリンの席など無かった。
リンはそのとき、それまでの人生で最も愛したひとに切り捨てられたのだ。
この世界ごと、「意味のないもの」として。
──だからきっと、引き金を引いたのは、私だった。
その自責を密やかに、しかしどうしようもない重さで抱えて、リンはここまで歩いて来た。たったひとりで、誰に打ち明けることもなく。
「その後は、正直自暴自棄だった。それまで築いた全てを捨てて、仮にも部下として慕ってくれたゲリラの連中を売って、アメリカ本土で証人として保護してもらった。正確にはちょっと違うが、まあその辺りは瑣末な話だ。
初めてニューヨークの土を踏んだ頃には、私が持ち続けていたのは、アイリーンの名前と、この銃くらいだった。笑えるだろ? よりによってあの子と揃いの名前と、あの子を殺したこの銃だけは、捨てられなかったんだ」
苦々しい笑みと共に肩を竦めると、リンはクライヴへと向き直った。哀愁を帯びたその視線は囚われの少年に向けられているようでいて、その実クライヴを見てはいない。目前の少年を通して、遥か遠くを見るような眼差しだった。吐き出した紫煙の向こうから、リンが静かに告げる。
「お前はさ。お前の目は、あの子に似てる。自分にはもう何もないって、殺してくれって言ったあの子に。だけどまだ、まだあそこまで光を失くしてる訳じゃない。だから」
──だからつい、肩入れしたのだ。最初は半ば無意識に、それを自覚してからは意図的に。
ただ、助けたいと思った。かつて救えなかった親友と、同じ目をした少年を。そこに正義感も道徳心も介在する余地などない。あるのは果てのない後悔と、やり直したいという身勝手な欲求だけだ。
「だからこんなのは、策略なんて高尚なものでさえない。これは私の、ただのエゴだよ」
そう言って、リンは沈痛な微笑を浮かべる。
「ごめんな。」
クライヴは、そんなリンを見つめ続けていた。どんな顔をすれば良いのか、自分がどんな顔をしているのかも分からないまま、静かに話を聞いていた。
「──だったら、さ」
ただ、その疑問だけは、酷く自然に口をついて出た。リンへと向けていた毒気はいつの間にか抜かれていた。地に足のつかない心地のままで、クライヴはリンへと問いかける。
「だったらアンタ、どうしてまだこんな所に居るの?」
証人保護のプログラムについては、何かの折にクライヴも少しだけ聞いたことがあった。それでニューヨークにまで逃れられたのなら、そのまま大衆の一人、ただの一般人として、目立たず静かに暮らす事も出来た筈だ。むしろ本来ならばそちらが筋だろう。
「アンタ、警察官になったのはスカウトされたからだって言ったよね。まさか『正義の味方』なんて誘い文句に釣られた訳じゃないんでしょ? なら何で警察なんかに、それもよりによってこんな街の警官なんかになったんだよ」
親友も古巣も、何もかもを失って尚、どうしてもう一度戦おうなどと思えたのか。そう訊ねれば、リンは「そんな前向きなものじゃない」と首を振る。
「私をスカウトしたのはね、この街の市長の娘なんだ。何処からか私のゲリラとしての戦歴を嗅ぎつけて来た彼女は、当時から警察委員──つまり警察を管理運営する側だった。ヴォルピーノの台頭と共に汚職まみれになって行く警察を見かねて私を引き入れたんだ。ゲリラ時代に培ったスキルを駆使して、不穏分子を一掃してくれって。つまり私は警察の浄化のための、体の良い生贄さ。だけど、いや、だからこそ引き受けた。そんなに酷いなら、そのうち誰かが殺してくれるんじゃないかと思ってな」
──そうだ。自分はいつか、惨たらしく死ななければならない。
それは、リンが己に課した罰だった。
「……アンタ、死にたかったのか」
呆然とクライヴが呟く。驚愕に満ちた声音を、リンは積極的に肯定した。
「何なら今すぐにでも殺して欲しいくらいだよ。それに死にたくなかったとしても、こんな奴はとっとと死ぬべきなんだ。だけど、自殺だけは許せない」
ぎり、と拳を握るリン。瞬間的に瞳に宿ったのは、自らへの憎悪の色だ。
「殺したんだ。大事なひとも、名前すら知らないような奴も、みんな殺した。何十人、下手すりゃ何百人も踏み潰して生き残って、なのに今更、此の期に及んで。自分が死にたくなったから死にますだなんて、そんなの許される訳がない。だって死んだらそこまでだ、その方が楽に決まってる」
罪も罰も全部過去のものに出来るというなら、リンにとって死は救いでしかない。あれだけ非道を働いておいて、人知れずのうのうと逃げるだなんて、救われるだなんて。それを許せる程にまで、リンは人でなしにはなり切れなかった。
「だけど、それなら。死なないのなら、死ねないのなら、生きているしかないじゃないか。」
生きることと死ぬことは、表裏一体の二者択一だ。片方を潰せば、残る選択肢は一つしかない。より苦しい方を選んで、選んで、選び続けて──気が付けば、こんな所まで歩いて来てしまった。いつまで歩き続ければ良いのかさえ判然としないままに。
「なんだよ、それ……」
クライヴは、リンの言葉を拒むように首を振る。受け入れる事はおろか、認識さえしたくなかった。
「だってそれじゃ、アンタの方がよっぽど……!」
この人は、自分と同じように何も持たない所から、全てを自力で築き上げ、そしてその全てをもう一度失って。一番最期に残されるはずの逃げ道さえも自罰で封じて、いつか誰かに殺される為だけに、今も前線に立ち続けている。
──そんなのは、まるで。
「そうだよ。私の方が、余程悪役で負け犬だ」
クライヴの思考を読んだかのように、リンが先回りして自嘲する。
「だったら!」
声を荒げて、クライヴが檻を勢い良く掴んだ。ギシギシと金属の軋む音が響く。
「だったら、何でアンタはそんな風に生きられるんだよ! アンタだって何にもない、それなのに!」
そこで、クライヴの語気が不意に弱まった。泣き出しそうに顔を歪めて、クライヴは視線を落とす。
「なのに、何でアンタは、そんな風に立ってられるの」
か細い声で投げかけられた切実な問いを、リンはあえなく一蹴した。
「だから言ったろ。死ねなかった、それだけだよ。人は、死なないのなら生きているしかないんだ。それがどんなに辛くても、苦しくても。お前だって何だかんだ、今まで生きて来たんじゃないか」
やや投げ遣りに返された答えに、クライヴは「違う」と首を振る。
「それは、アンタが死ななかった理由だよ。俺が聞いてるのはそうじゃない。アンタは俺と同じの癖に、俺よりずっと、ちゃんと生きてる」
確かにリンは死ねないのかも知れない。自分と同じく何も持ってはいなくて、置かれた状況だって過酷なものだ。だが少なくとも、リンは死なない事を目的として、人生を生きている訳ではなかった。だからかどうかは知らないが、仮に今この瞬間に死んだとしても、その人生が無かったことにはならない筈だ。自分の命が終わった後の事を、何一つ見出せないクライヴとは違って。
「全部失くして、何もかも捨てて。それなのに。そうまでしても。
ねえ、狡いよ。何でアンタは、生きてられるの?」
嫉妬と羨望、そして僅かな希望を込めた視線を受けて、リンは顔を歪ませた。目を見開いて眉根を寄せる。ふらりと檻に近付くと、格子に手を触れ、囁くようにように呟いた。
「──お前、死にたくないのか」
「死にたくないよ。だって、俺には何もない」
「何もない、のに、死にたくないのか」
あまりに愚直で当たり前に過ぎる少年の欲求に、リンは静かに視線を逸らした。
「……偉いな。」
それきり、リンは押し黙る。伏せた表情からも、微動だにしない態度からも、その胸中はもう何も窺い知れない。
リンの右手の指先で、いつの間にか随分と燃え進んでいた煙草の灰が、ぼろりと床に落ちて崩れた。




