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枕の上に 希望の下に(12)

隠忍自重ボナンザグラム

咲いた花火の終わり

暗闇に残る光の埃は

舞い上がる煙に

ゆっくりと隠された

眺めた先にある物は

いつも一瞬で

大切に思う頃には

終わりに隠されるみたいだ

何かを隠してくれる物は

たまに悪戯に

隠して欲しくない物まで

隠してしまう



あの時に見えていれば

そうやって目をこする

自分の目を疑う

耳も心も疑う

疑心暗鬼は数珠つなぎで

一つの円になる

何故か

円は増えていく

楽しい思い出

大切な物を数珠つなぎで

新しい一つの円にした

何個目かなんて

関係無いのだろう

今 必要だから

作っていくのだ



上手くいかない時は

それぞれに円は回る

噛み合わないみたいに

回るのだ

だから自らが

バラバラになりそうになる

違う遠心力 違う遠心力

引っ張られて

連れ去られて

それらに負けては

自らの立ち位置を見失う

裏返った靴だけが

残ってしまうのだ



ある人は

ロープを買いに

ホームセンターに行き

ある人は

形無く森を彷徨う

ある人は

アルコールと薬を足し合わせ

ある人は

自らの価値を下げ歩く

ある人は

人を諦めて捨て去り

ある人は

善意に火をつけ

燃やしながら笑う



悲しい一文に

一生を見るなら

新聞の一文を読めば良い

工業製品のように

それらは淡々と書いてある

違うと言いたいなら

その先を形作るしかない

希少価値の高い未来を

描き切るしかないのだ

難易度設定など無意味であり

人の尊厳など皆無である

全てはバラバラなのだ

唯一 纏められるのは

己という

一番小さな個だけである



あの円を噛み合わせて

回るようにするしかない

結局は

その行動が上手いのか

それだけである

自らの中

その全てを回して構わない

嫌われる 疎まれる 蔑まれる

関係無いのだ

他人は利用してこそ

価値がある

他人に利用されてこそ

価値があるみたいな話なのだ



他人が自分を使うなら

自分が他人を使って

悪いことなどない

価値が無ければ

人は人を利用しようとは思わない

それは承認欲求を

満たしてくれる物だ

あなたは価値があると

言われたような話なのだ

そうやって

隠しておいた方が

良い話かもしれない

煙に巻くのも

煙に巻かれるのも

全ては人で終わるのだ

輝いていようと

くすんでいようと








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