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神剣の行方  作者: 名波 笙
伝承
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プロローグ

吟遊詩人は歌う




何もない世界より、最初に生まれしものは光と闇


光より聖霊

闇より魔


相容れぬ二つのものは永き争いを始める



その中で二つの存在は交わる



聖と魔の力は相殺され、新たに生まれるは脆弱な存在

人間と呼ばれるもの

なんの力も持たず、命短き弱きもの

彼らにあるは、強気意思のみ

しかしその意思は、時に聖魔さえも凌ぐ



更に永き時は、新たな人を生む


聖霊と人

魔と人


そこより新たに生まれるは、両の力を受け継ぎし人間

人を護りし王たる血族……







 歌は更に続く。

 聖魔族と呼ばれるようになった新たな人間たちは、荒廃した大地を前に聖霊族・魔族に働きかける。

 人間という弱気存在を前にいつまで争い続けるつもりなのか、と。

 争うのが当たり前になっていた彼らに、その言葉はなかなか届かなかっただろう。だが最終的に聖魔族の言葉に従い、彼らは己の世界に帰って行った。

 僅かに留まるものを残して。

 残った者は人の助けとなった。

 聖霊は人の清き心を糧に、光を作り出す。

 魔は、人の作りだした闇を浄化する。

 永い時を隔てた今もそれは変わらない。

 聖霊王と呼ばれる存在は聖気を放ち、気象を安定させる。

 魔王は人の慢心が生み出す闇を抑え、浄化し、争いを鎮める。

 そして聖魔族は人の守護者である。


 しかし、安定は乱される。あまりに驕り高ぶった人間のせいで。


 数十年前の話である。

 魔王さえ抑えきれなくなった闇が人間世界に溢れ出し、争いを呼んだ。それが更に闇を増幅させ新たな争いを生み、聖霊王の聖気さえ届かなくなった。

 それを抑えたのは、魔王の子供たち。

 長男が人柱となり、一時の封印となった。

 その後、長男の一人息子が父より譲り受けた剣を手に、闇を払い世界を救った。


 神剣・ラリストールの使い手 フィード・ディア


 世界創世から始まった歌は彼の戦いへと移り、そしてその後の行方は誰も知らないというところで終わる。


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