表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/26

第18話 戦闘後の宴


 迷宮を脱出した三パーティは、

 探索者ギルドの広間で休息を取った。


 戦闘の疲労が残る中、

 ギルドでは小さな宴が開かれていた。


「皆、よく頑張ったな!」


 ギルド長の声が響き、

 食事と飲み物が配られる。


 雷光衆も白銀の誓いも、

 蒼天の翼も、

 少しだけ肩の力を抜いた表情を見せる。


 忠臣は剣を脇に置き、

 深呼吸をひとつ。

 目の端には、しずくが座っている。


 仲間たちと談笑する姿は、

 戦場とはまったく違う穏やかさ。


 忠臣は自然にしずくの隣に座る。


「……お疲れ様、しずく」


 小さな声で声をかける。

 しずくは振り返り、柔らかく微笑む。


「お疲れ様、忠臣さん」


 その笑顔に、

 忠臣の胸が軽く跳ねる。


 宴では、戦闘中の活躍が話題に上がる。

 颯真は雷光剣の威力を誇示し、

 八神剛は盾で仲間を守った場面を語る。


 忠臣としずくは、

 自然に互いを意識しながら、

 穏やかな時間を過ごす。


(……やっぱり、この人は

 頼もしい)


 しずくも同じ思いで、

 心の奥で何かがざわつく。


(……懐かしい、この感覚)


 周囲の笑い声と歓談の中、

 二人の距離は、

 戦場よりもさらに自然に縮まっていく。


 忠臣は少しだけ身を乗り出し、

 小さな声で囁く。


「……また、共に戦おう」


 しずくは少し驚いたように目を見開く。

 そして、ゆっくり頷く。


「……はい」


 微かな言葉のやり取りで、

 互いの心は静かに通じた。


 戦場の緊張が溶け、

 宴の温かさが二人を包む。


 忠臣は剣を置き、

 しずくの方を向く。


 しずくも杖を抱え、

 自然に笑みを返す。


 言葉は少なくても、

 互いに伝わるものがある。


 戦闘で共に命を預けた絆。

 魂の共鳴で結ばれた不思議な感覚。


 それが、

 静かに二人を近づけていた。


 夜は深まり、

 宴も終わろうとしていた。


 忠臣は胸の奥で、

 静かに決意する。


(……必ず、守る)


 しずくもまた、

 無意識に同じ気持ちを抱いていた。


 戦闘後の穏やかな夜が、

 二人の距離を確かに縮めていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ