第14話 ボス戦中盤
漆黒の獣――最深部のボスは、
怒りの咆哮を響かせながら前進する。
雷光衆と白銀の誓いは、
互いの位置を確認しつつ、
攻撃と防御を繰り返す。
「忠臣、左から来る!」
真壁恒一の声。
斥候の視認で、魔物の動きを知らせる。
忠臣は剣を構え、
炎迅撃は封印したまま、
通常剣技で切り込む。
だが、魔物の防御は堅く、
一撃では致命傷にならない。
颯真が魔法陣を展開し、
雷光を帯びた剣で攻撃を援護する。
忠臣は踏み込み、
敵の側面を斬る。
その瞬間、しずくが杖を振るい、
仲間の傷を瞬時に癒す。
(……やっぱり、頼もしい)
背後から視線を感じる。
忠臣は一瞬だけ振り返ると、
しずくもまた彼を見ていた。
(……懐かしい感覚)
魂の共鳴が、
自然に二人の動きを補完する。
魔物は咆哮を上げ、
巨大な腕を振り下ろす。
雷光衆の八神剛が盾を構え、
攻撃を受け止める。
その隙に、忠臣が踏み込み、
炎迅撃は使わず、
連続斬撃で鱗を削る。
「今だ、集中攻撃!」
神崎剣悟、天城竜司、望月さくらも
一斉に攻撃を叩き込む。
魔物が咆哮を上げ、
光と影が交錯する通路。
忠臣は再び視線を後方にやる。
しずくが杖を構えている。
白い光が仲間を包み、
戦闘のテンポを維持する。
その瞬間、二人の魔力が
無意識に共鳴する。
(……魂の共鳴、まただ)
赤と白の光が交錯し、
敵の攻撃を逸らす力となる。
戦場は熾烈を極める。
だが、二人の距離感は
着実に縮まっていた。
魔物が咆哮を上げ、
通路の柱を破壊する。
忠臣としずくは
互いを意識しながらも、
戦いの最前線に立ち続ける。
雷光衆と白銀の誓いの連携攻撃は
魔物の動きを封じ、
少しずつダメージを蓄積させていた。
忠臣は剣を振り抜き、
鱗を斬り裂く衝撃を感じる。
しずくも光を放ち、
仲間を回復させつつ、
視線は忠臣を追う。
二人の魂の共鳴は、
戦場を駆け抜ける魔物すら、
静かに二人をつなげていた。




