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45.ダンジョン楽しいにゃ

さて、俺達は今、22階層にあるボス部屋にいる。敵は、ギガントミノタウロス1体である。俺的には早く片付けて帰りたいとういうのが本音である。そこで、考えついた作戦が以下の通りである。


「今回のボスは1体しか居ないということなので全員で攻撃してサッサと終わらせようと思う。その為に、まず、ウルにゴーレムを作ってもらってアイツと正面からやりあってもらうけどいいか?」


「任せろなのです!」


「ウルのゴーレムとギガントミノタウロスが戦っている間に左右と後方から俺とグラムとスノウで一斉攻撃して一気に終わらせようと思う。但し、味方の攻撃には要注意しろよ。それで死んだなんて洒落にもならないからな。」


「グラムならあんな奴、1人でも楽勝なの。」


「まぁ、そうだろうけど、俺達も戦わないと経験値が入ってこないだろ?」


「じゃあ、皆で一気に倒すの!」


「よし!そうと決まればやるぞ!」


「「「わかった(の)(ぞ)(なのです)!」」」


早速、ウルが、土王魔法を使いゴーレムを作り出す。作り出されたゴーレムはドシンドシンと足音を立ててギガントミノタウロスに向かって行く。ゴーレムが向かってくるのを見るとギガントミノタウロスはゴーレムに手に持っている斧で攻撃をしてくる。ウルのゴーレムは腕をクロスして振り下ろされる斧を迎え撃つ。ギガントミノタウロスの斧はウルのゴレムの腕にぶつかり鍔迫り合いの状態になる。俺とグラム、スノウはその間に敵の後方と左右に陣取る。俺達の中で一番素早いスノウがギガントミノタウロスの後方に、俺とグラムは左右に展開する。スノウはギガントミノタウロスの背後を斬爪擊で攻撃をする。無防備の状態でスノウの攻撃を受け、「ブモォォオ!」と声を上げ、首だけを回しスノウを睨み付ける。俺は、木刀を抜き上段に構え、火王魔法を纏わせ斬りかかる。反対のグラムは、体を剣に変化させ硬化させ攻撃をする。俺達の攻撃は、ウルのゴーレムと鍔迫り合いをしているギガントミノタウロスに簡単に通る。「ブモオオォォ!」と俺達を睨み付ける。まるで卑怯だと目が訴えているのは気のせいであろうか。このままでは一方的に殺られると感じたギガントミノタウロスは、振り下ろしに入れていた力を緩め、後方に居たスノウを通り越すような大きなジャンプをする。ギガントミノタウロスは、持っていた斧を投げ捨て、地面を引っ掻くように蹴り始めた。恐らく突進をしてくる気なのであろう。


「恐らく突進が来るから気を付けろよ。」


「ここは任せろなの。」


グラムが任せろというのでここは任せて見ようと思う。どうせグラムには物理攻撃が効かないし。


グラムは、3メートルくらいの大きなスライム特有の形になる。俺達はグラムが「任せろ!」というので、俺達がギガントミノタウロスのターゲットになっては話にならないので、グラムの後ろに避難することにする。ギガントミノタウロスは、力を溜め込んで準備がと整ったようでギガントミノタウロスはグラムに向けて突進してきた。グラムとギガントミノタウロスが激突するが、「ポヨン」と弾き飛ばして背中から倒れ込む。グラムはスライムなので体の向こう側が透けてよく見えている。それを見ていてグラムの弾力はスゴいと思う。グラムは倒れたギガントミノタウロスに強酸弾を浴びせるとギガントミノタウロスは動かなくなり暫くするとドロップ品を残して消えいった。ドロップしたものは、魔石とスキルの書が2つ落ちていた。鑑定の結果、スキルの書の内容は、突進と斧術であった。特に俺達には必要なさそうなスキルのためアイテムボックスに仕舞っておく。

ドロップ品の回収が終わるとタイミングよく宝箱が出現する。俺達は、宝箱を開けてみると中には、ナイフが1本と大きな布?のようなものが入っていた。


名前 ポイズンダガー

効果 敵を斬りつけることにより毒状態にする。


ポイズンダガー

敵を斬りつけることにより毒状態にする。


名前 風のスカーフ

効果 風属性の魔法の威力上昇。


風のスカーフ

風属性の魔法の威力が上昇する。


ポイズンダガーは特に今は必要ないのでアイテムボックス行きである。風のスカーフはスノウに装備させようと思う。何せ俺達の中で風系の魔法を使うのはスノウだけだからである。


「スノウ。この風のスカーフ装備してみないか?」


「それ、何だぞ?」


「これを着けとくと風属性の魔法の威力が上昇するらしいんだよ。ほらつ、風系統使うのはスノウだけだからさ。」


「じゃあ、貰うぞ!」


「どこに着けたらいい?」


「じゃあ、右の前足がいいぞ!」


俺は、スノウの右前足に風のスカーフを巻いてやる。


「おおっ、カッコいいぞ!」


スノウも満足のようだ。


「さて、次の階層に行くぞ!」


俺達は、階段を下りて次の階層に行く。23階層はこれまでの階層とたいして代わりがない。

さて、キリがいいので今日はここで探索をやめようと思う。俺は、転移の指輪を使い家に帰る。ここからは何時ものように親父と母さんと一緒に食事をしてその後は部屋でゴロゴロして眠るだけである。


次の日、3月27日。土曜日である。今日と明日はお休みである。まぁ、特に何かをするわけではないが、俺は、携帯をいじり、グラムとスノウとウルは相変わらずのゲーム三昧である。

俺は、ベットに横になって携帯をいじっていたが、そんな俺からコソコソとしている奴に目が行く。それは、猫達である。従魔の家からコソコソ抜け出し、ダンジョンの方へ向かっており、ダンジョンへと下りようとしていたので


「お前達、何ヤってるんだ?」


少し、低めの声で言ってみると、猫達はビクッとしている。


「今日と明日は休みだって言ってただろ?」


『分かってるニャ!けど、今はダンジョンが楽しいニャ!』


「お前達の言いたいことは分かるけど、休むことも大切だぞ!」


『分かったニャ。今日と明日は大人しくしてるニャ!』


「お前達、ずっとダンジョンに入りっぱなしだったからたまには外の空気でも味わってきたらどうだ?」


『そうニャね。たまにはいいかもしれないニャ!』


「行くのは良いけどちゃんと尻尾は魔法で隠していけよ!」


『分かったニャ!』


「ああっ、それと、そこで隠れてる犬達も言いたいことは同じだからな!」


犬達も猫達に続きダンジョンに行こうとしていたが、俺が猫達を見つけて説教をしているのを見て、従魔の家を出るのをギリギリで止めていたが、俺には気配が分かったので一応犬達にも釘を指しておく。


『分かってるワン!今日と明日はお休みワン!』


少し焦った言い方になっている。どうやらコイツらもダンジョンに行く気満々だったようである。




俺は土日は部屋でゴロゴロしていたが、あれから猫と犬達がダンジョンに行こうとはしなかった。


現在日時は3月28日。日曜日の夕方である。俺は、長年放送されている落語家の出演する番組を見ていると、猫達が外から帰ってきた。


『ご主人!相談したいことがあるニャ!』


「何だ?」


『実は、今日散歩をしてたニャ。』


「そうだな。」


『散歩をしてたら、私たちの元の縄張りに違う奴らがいたニャ。そいつ等、ご主人と会う前の私たちみたいニャ。』


「私たちって?」


『いつもお腹を空かせていたニャ。』


「それで、俺にどうして欲しいんだ?」


俺は、大体言いたい事は理解しているが、俺から言うよりも自分達から言って欲しかったので黙っている。


『以前の私たちなら何とも思わなかったニャ。でも、ご主人と出会ってからは、ご飯はお腹いっぱい食べれるし、寝床も広くて雨も降らないし寒い思いや暑い思いもしなくてもよくなったニャ。何よりご主人は優しいし私たちを強くしてくれたニャ。それに、今の住みかはとっても広いニャ。だから、ご主人にテイムしてもらって私たちみたいにして欲しいニャ。』


「……そうか。いいぞ!」


『やったニャ!』


「但し、いくつか条件があるぞ。」


『ごくっ。その条件は何ニャ?』


「まずは、新人達の教育はお前達ですること。ダンジョン探索は俺達は毎回付いて行ってやれないからお前達が付き添ってやれよ。もちろん安全第一でな。もし、怪我してお前達の中の使う治癒魔法で完治出来なかったら遠慮せずにすぐに俺に言いに来ること。それと、他人には迷惑をかけないこと。あとは、食事は」


食事の話をしようとしたら猫に話を遮られる。


『ご主人。食事に関しては自分達で頑張るニャ。私たちもそろそろ6階層に到達出来そうニャ。そうなったら肉は自分達でどうにか出来るニャ。モンスターを倒しまくるから自然と肉がドロップするし、スキルで収納することが出来るようになったから肉が余るから大丈夫ニャ。』


「じゃあ、条件はさっき言った通りだ。」


『それなら全然オッケーニャ!』


「よしっ。それなら連れてきていいぞ。」


『ご主人、ありがとうニャ!』


そう言うと猫は、家から出ていった。1時間位すると出ていった猫が帰ってきた。引き連れて帰ってきたのは、猫が10匹と犬が5匹、狐が2匹、狸が3匹、蛇が1匹居た。それを見て俺は少し固まる。


「なぁ、猫だけじゃなかったのか?」


『そんなこと一言も言ってないニャ。』


「何か、俺、お前に嵌められた感がスゴいするんだけど気のせいか?」


『ご主人にそんなことするわけがないニャン。』


嘘は言ってないぞと言うキラキラした目で首をかしげられたら猫が可愛くて何もいえない。もしかしたらこれもこいつの作戦なのかと疑ってしまいそうである。


「確かに聞かなかった俺が悪いな。………ところで、みんな俺の従魔になることに賛成でいいんだよな。」


『はいニャ。その辺はきちんと言い聞かせてあるニャ。』


「分かった。じゃあ、テイムするぞ。」


俺は、新たに連れてこられた奴らをテイムする。


『ご主人ありがとニャ。』


「気にするな。」


俺が猫と話していると、新たにテイムした猫が俺に話しかけてくる。


『あなたがご主人ニャ?』


「ああっ、そうだ。これからよろしく頼むな。」


『分かったニャ。でも、これからは、ご飯がお腹いっぱい食べられて、寝るところも貰えるって本当ニャ?』


「本当だ。だが、やって貰うこともあるけどな。」


『それは何ニャ?』


「ダンジョンってものがあって、そこの探索などを手伝って貰おうと思ってる。」


『ダンジョン?探索?よく分からないニャ。』


「その辺りのことはここにいる先輩達に聞くといいぞ。それと、幾つかルールがあるからその辺りも聞いとけよ。そんなに面倒なものはないから安心して欲しい。」


『分かったニャ!』


「狸や狐、蛇も、何か質問あるか?」


『食べ物と寝床さえあれば特にないです!』


「そうか。」


今のは、蛇だな。それに、狸と狐は頷いている。一応鑑定はしておくかな。


種族 狸

レベル 1

HP 13

MP 8

スキル 噛みつき1


種族 狐

レベル 1

HP 9

MP 12

スキル 噛みつき1


種族 蛇

レベル 1

HP 10

MP 10

スキル 噛みつき2


猫と犬の鑑定は、以前鑑定したのと殆ど同じであった。あと、蛇の事に関してはあまり詳しいわけではないので確かなことは言えないが、恐らくアオダイショウであると思う。確か、毒がある蛇は顔が三角形になっていると聞いたことがある。まぁ、そんなことはどうでもいいか。新たに加入した奴らは、連れてきた猫が従魔の家に案内している。これからのことを話をするのだろう。恐らく今は夕方なので夕食を食べながらでも話しているのだろう。とりあえずは怪我のないように探索して欲しいものである。そう言うわけで、あとは任せて俺達も夕食を食べて残りの休みを満喫するとしよう。

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