35.カレイとヒラメ
さて、今日は3月13日は土曜日なので今日と明日は休みである。だが、何処かに出かける予定もなくグラム達を公衆の面前に晒すわけにはまだいかない。まだ、ダンジョンが解放されていないのにモンスターを連れて歩くわけにはいかないからな。とりあえずは、この3人は未だにゲームにハマっているので一安心である。とりあえずはこのまま4月になって暫くすれば連れてあるいても問題はないだろうと思う。
3人はゲームをして過ごしていたが、俺はダラダラと寝て過ごす。俺は、寝れば睡眠学習が出来るから丁度いい。
そして、本日3月15日である。また今日から探索開始である。さて、18階層に転移をする。さて、そろそろ行こうかな。少し歩くとモンスターの気配を察知する。気配を感じた所に行く。
種族 ダンジョンタイ
レベル 28
HP 4000
MP 2400
スキル 遊泳7 火魔法5 突進4
この階層はタイである。タイも高級魚であるが、タイが美味しいと思ったことはあまりない。でも、出てくる奴は倒しまくって俺達の経験値となってもらう。簡単に倒すために、俺の雷王魔法の雷撃でタイ達を麻痺させあとは散開して倒すだけである。このやり方だとウルを心配することなく出撃させることが出来るからである。ダンジョンタイを倒すと勿論、魔石とタイがドロップしていた。
ダンジョン産タイ
ダンジョン産のタイ。
その後もダンジョンを探索するとモンスターの気配があるのでその場所に向かうとそこの地面は砂地になっていた。今までは普通の地面であった。砂地に入りモンスターを探すがモンスターの姿が見えない。だが、気配で確実にモンスターが居ることは分かっているので木刀を抜きその場所に突き刺してみると手応えがある。そいつは砂地の中に潜んでいたのである。そのモンスターは、俺に木刀を突き刺され暴れるので砂が少し舞い上がってしまうが徐々に大人しくなる。ここには他にも何匹か居るのでグラムとスノウにも手伝ってもらおうと思う。
「グラムは俺みたいに攻撃してやれ、スノウは氷魔法で串刺しにしてやれ!」
「わかったの!」
「了解だぞ!」
「ウルはどうするのです?」
「ウルは防御を固めとけ!」
「うー、仕方ないのです!」
グラムは体を剣みたいにして硬化を使い魚にスノウは突き刺そうとするが突き刺さらないが結構なダメージを与えられている。何度か同じことをするとモンスターを倒せている。
スノウは氷魔法を使う。アイスバレットを3つ作りだし放つと見事命中し突き刺さっている。それでもまだ、動いているのでもう一度攻撃し倒している。
モンスターを倒し終え、ドロップしたものを見ると魔石とカレイ?ヒラメ?のどちらかがドロップしていた。とりあえずは鑑定してみると
ダンジョン産カレイ
ダンジョン産のカレイ
ダンジョン産ヒラメ
ダンジョン産のヒラメ
どうやら両方いたらしい。確かヒラメとカレイを見分けるには顔の向きで見分けることが出来るはずてある。
「えっと。右カレイに左ヒラメだったかな。」
「その呪文みたいのは何なの?」
「ああっ、これは、この魚の見分け方だよ。」
「ふーん、そうなの。」
何か、あんまり興味が無さそうだな。まぁ、いいか。それからも、タイとカレイ、ヒラメを倒しながら探索をする。
そろそろ昼になるので昼飯を食べようと思う。なので、テントを取り出して中に入る。
「みんな、飯の準備するからちょっと待っててな。」
「はーい(なの)(だぞ)(なのです)!」
みんなは、そう言うとリビングで寛いでいる。
今日の昼飯は親父に捌いてもらっていたブリとカンパチの刺身である。ブロックにしてもらっていたので、切るだけである。あとは、トマトときゅうりを切る。つまを作るのは面倒なのでやめておく。あとはインスタントの味噌汁を用意してご飯を盛って完成である。出来上がった食事をみんなで食べる。流石、ダンジョン産の魚である。とても美味かった。
昼食後は一休みしてから探索に向かう。
午後からの探索ではタイよりもカレイとヒラメをたくさん倒すようにする。理由としてはそっちの方が美味そうだからである。勿論、これは、つまり、俺が思うだけである。だからといってタイを倒さないわけではない。それと、カレイとヒラメのステータスを確認するのを忘れてたので今のうちにやっておこうと思う。
種族 ダンジョンヒラメ
レベル 28
HP 4300
MP 3100
スキル 遊泳4 土魔法5 擬態2 突進3
種族 ダンジョンカレイ
レベル 28
HP 4200
MP 3200
スキル 遊泳4 土魔法6 擬態2 突進2
要はヒラメは物理の方が少しだけ強く、カレイの方が魔法に少しだけ強いってことかな。とりあえず見つけ次第片っ端から倒していく。何か目的がダンジョンの探索から乱獲に変わっていたが気が付くと下への階段が見つかるが勿論その前にはこの階層のボスモンスターがいた。
種族 サハギン
レベル 33
HP 4800
MP 4050
スキル 槍術7 水魔法7
種族 ハイサハギン
レベル 38
HP 5300
MP 4850
スキル 槍術8 水魔法7 統率3
種族 半魚人
レベル 40
HP 5400
MP 5000
スキル 槍術8 水魔法8 氷魔法7
サハギンが4匹とハイサハギンが1匹、半魚人が1匹いた。今回は新たなモンスターが出現しており、上半身は人みたいではあるがエラや水かきはついており下半身に関してはほぼ魚である。半分人と言うよりは7割近くが魚である。っと、思っていると
「ご主人、どうするの?」
「そうだな。サハギンは俺とウルで殺るから残った2匹を2人に頼めるか?」
「わかったの!」
「了解だぞ!」
「やるのです!」
「スノウはどっちとやりたいの?」
「俺か?やっぱり新しい適と戦いたいぞ!」
「わかったの!じゃあ、ハイサハギンはグラムがやるの!」
「あっちは任せろだぞ!」
どうやら話し合いの結果グラムがハイサハギンでスノウが半魚人を担当するようである。そうと決まればあとは敵を倒しに行くだけである。まずは先方として俺と俺の背中にしがみついてウルがサハギンの前に出る。俺はすかさず電撃を放ちサハギン4体を麻痺の状態にする。その横をグラムとスノウはすり抜けて奥にいるハイサハギンと半魚人の元に駆けていく。
さて、俺の方はあとは一方的な展開である。ます、1匹目は抜刀術にて攻撃をする。多少の手応えはあったが一撃で仕留めることが出来た。1匹目を簡単に倒してので次に向かう。次は、木刀を抜刀したまま雷王魔法を纏わせて連撃にてサハギンを倒す。
一方のウルの方は、スキルの格闘術を駆使して、殴ったり蹴ったり、爪撃をくりだして徐々にHPを減らして麻痺が切れる前に倒せていた。あと、1匹サハギンはおり、麻痺が切れかかっているので一気に決めようと思っていると
「そいつはウルがやるの!」
と、言ってくる。流石に、ウル一人ではまだ荷が重いと思ってので少し弱らせ、相手の槍を弾き飛ばしておく。
「あとは任せたぞ。」
「やるのー!」
サハギンの水魔法を回避し接近戦に持ち込んで行く。どちらかと言うとキック系よりパンチ系の攻撃を主体にしている。その中に爪撃なども入れて徐々にサハギンのHPを削り倒している。
さて、俺とウルのノルマは終わった。次に戦闘を開始したのはスノウである。スノウは一直線にハイサハギンに向かっていくが、ハイサハギンも黙って突っ立っているわけではない。突進してくるスノウに向かって手に持っている槍で鋭い突きを繰り出すがスノウはそれを猫科特有のしなやかな動きで横に回避しそのままハイサハギンに突っ込んで行く。突っ込まれたハイサハギンは後ろに吹き飛ばされ背中から地面に着地をする。スノウは、吹き飛ばしたハイサハギンをそのまま追っていき、上向きになっているハイサハギンの上に乗りマウントポジションをとる。マウントポジションをとられると槍は殆ど使えない状態であるが、スノウは口で槍の中間部分を咥えハイサハギンから槍を奪い取り遠くへ放り投げる。あとは、咬撃をくわえて一方的に倒している。
最後は、グラムである。グラムは、ハイサハギンの所に辿り着く少し前で止まっている。何をするのかと思えば分裂をやり始めたのである。途中からどのくらいいるのかわからない位に分裂をしている。グラムは、分裂した全員でハイサハギンを囲み、自分の体の一部を剣に変化させて、それを硬化で固くしてから全員でハイサハギンに斬りかかる。これにはハイサハギンもたまったものではない。ハイサハギンは分裂したグラムの攻撃を槍で受け止めてはいるが、ハイサハギンの正面にいる分裂したグラムだけである。ハイサハギンの側面と後ろにいる分裂したグラムの攻撃を防ぐことは出来なかったようである。「カランっ!」と持っている槍を落とすとハイサハギンは前のめり倒れる。ハイサハギンは、立ち上がろうとするがそれを黙って見ているグラムではない。今度は体を大きなハンマーに変化させ硬くしてからハイサハギンを袋叩きにして倒している。
さて、これでこの階層のボスは倒すことが出来た。あとは、モンスターが居たところに落ちているドロップ品を拾う。拾っているうちに宝箱が出現している。俺達は宝箱を開ける。宝箱の中には指輪が2個とポーションとマジックポーションが4本ずつ入っていた。指輪は2つとも転移の指輪であったのでアイテムボックスの中に入れる。そして、俺達は19階層に降りていく。そして、自宅に帰還する。
俺は、自分の部屋を出て親父の元に行く。
「親父、ただいま!」
「おう、お帰り!」
「実はさ、今日はタイとカレイとヒラメがドロップしたんだけど捌いてくれない?」
「わかった。いいぞ!今日捌いた分は冷蔵庫に入ってるぞ!」
「ありがとう!」
俺は今日捌いてもらっていた物を冷蔵庫から取り出しアイテムボックスに仕舞っていく。