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32.タコ

今日は3月11日。今日からまたダンジョン探索を開始する。


現在午前9時である。探索に行く準備をして9時半にダンジョンに向かう。ダンジョンに入ると転移の指輪を使い15階層に転移をする。15階層は、フィールドダンジョンとは違いごく普通のダンジョンである。ダンジョンは一本道が続いている。俺達はそこを歩いて行くと目の前に大きな扉が目の前に出現した。俺は、扉を開けて、みんなで中に入る。

俺達が入ると入ってきた扉が閉まりモンスターが出現する。


出現したモンスターハンターは、タコであった。何故にタコと思ったが出てきたものは仕方ない。


種族 オクタゾン

レベル 30

HP 5000

MP 2500

スキル 自己再生5 並列思考3 触手6 水魔法6


自己再生

自己の体を再生することが出来る。


並列思考

1度に複数の事が出来るようになる。


触手

触手による攻撃が上手くなるスキル。


何かこのタコ面倒そうなスキルを持ってる。しかも、結構でかい。10メートル位ありそうなタコである。取りあえず戦いかたとしては、俺とグラム、スノウが3方向からそれぞれ接近戦を仕掛け、ウルは遠距離からの攻撃をしてもらおうと思う。


「みんな、作戦だ。俺とグラム、スノウはそれぞれ3方向に散らばって敵を追い詰めていく。そして、ウルは遠距離からの攻撃を頼む。」


『わかったの!』


『了解だぞ!』


『ウルも接近戦がしたかったのです!』


「我が儘言わない。」


『ハイなのです。』


「それと、タコの足には気を付けろよ。捕まれると脱出は難しそうだぞ!」


『『わかった(の)(ぞ)』』


「じゃあ、行くぞ!」


『『『了解なの(だぞ)(なのです)!』』』


グラムとスノウは俺から離れる。そんな移動中にもタコの攻撃は飛んでくる。まず、スノウタコの足の攻撃は難なく回避している。グラムもスノウには劣るが随分速く動いている。


「スライムってあんなに速く動けたんだ!」


俺は、一人っ子だからだろうか、ついつい独り言が出てしまう。世間一般はどうか知らないが、俺は、まぁ当然だが幼い頃から兄弟おらず、両親も共働きであった。家にはバアちゃんがおり会話はしていたが、俺自身がテレビやゲームに夢中になっていたので、どうしてもそっちに突っ込み等をしていると徐々に独り言を言うことが多くなっていったように思う。まぁ、そんなことはいいとして……グラムがあんなに速く動けるのは知らなかった。っと、思っているとグラムめがけてタコの足がグラムを押し潰した。「あっ、ヤバイ!!」と思ってグラムを助けに行こうと一歩踏み出すと、タコの足と地面の隙間からグラムが這い出してきた。そして、タコの足の上に登り体をクネクネさせている。


『ご主人、だいじょーぶなのー!!』


と、言っている。何か、俺の心配を返してほしい気分である。それを見ていたタコは少しイラッとしたようでグラムに対しての攻撃が多くなった気がする。だが、グラムは、そんなタコの攻撃に対してお構い無く進んでいく。一方で、俺の方にも攻撃は来たが俺は、ウルを抱えて後ろに飛んで攻撃を回避する。結局、入り口の扉の前まで後退したがその間に、グラムとスノウは位置についている。ちょうどタコを中心として正三角形の位置にいる。俺は、抱えているウルを下ろして前に出る。


「ウルはここから遠距離攻撃を頼むぞ!」


『行きたいけど…魔法は任せるのです!!』


俺とグラム、スノウはそれぞれが攻撃が干渉されない位置に到達したのを確認し、攻撃を開始する。まず、スノウは何時ものように素早さを生かし攻撃を回避し、風王魔法を纏わせた斬爪擊でタコの足を斬り落としている。グラムも水王魔法のアクアカッターで攻撃をして足を斬り落としていく。俺は、木刀が鞘に入ったままタコに向かって歩いていると、タコは足を上から振り下ろして来たので抜刀術を使いタコの足を斬り落とす。

俺達が斬り落とした方の足は直ぐに消えてなくなっていった。一方でタコの本体に付いている足の方は、切断面がグニャグニャとなっていきジュッポっと音をたて足が元通りになっている。たが、鑑定でステータスを確認するとHPが減っているのを確認する。


「みんな、足は再生はしているが斬り落とすことにより相手のHPを削ることが出来るぞ!」


『チマチマしていて嫌なの!』


『同意見だぞ!』


そんなことを話していると俺の後ろから尖った石のストーンバレットがタコの頭に向かって飛んでいき突き刺さる。すると、タコは足を使って尖った石の塊を抜いてその傷を再生しているが、鑑定すると足を斬るよりも大きなダメージを与えることが出来ている。要は足よりも体の部分の方がダメージがあるのだということである。


「どうやら体の方がダメージが大きいみたいだぞ!」


『それなら体を攻撃すればいいの!!』


『なーんだ、簡単だぞ!!』


グラムは20匹に分裂する。そして、水王魔法を使いタコの足を切断し再生しようとしているタコの足を攻撃する班とその間に本体を攻撃する班に別れて見事に連携している。

スノウは、タコの足を俊足で回避をしてタコの体に咬擊や斬爪擊で攻撃を繰り返している。

さて、俺はと言うとグラムとスノウが奮闘しているからこのまま足を斬りタコのHPを削っていけばいいと思ったが従魔達が活躍しているのに俺だけ楽をするわけにはいかない。それに俺には1つやってみたいことがあった。なので、まず、俺は1度ウルの前まで下がり、木刀を鞘に納刀する。そして、そのままの状態で雷王魔法の魔力を刀に流す。つまり、抜刀術と雷王魔法の会わせ技である。スノウがよく斬爪擊に魔法を纏わせているのを見て俺も抜刀術と一緒に使うことが出来ないか考えていたので今から実践してみようと思う。俺は、タコに向かって走り出す。タコの足の攻撃を回避し、縮地を使いタコの体のところまで一気に距離を縮め、縮地の勢いのまま抜刀術を繰り出す。「スパンっ」と全く斬ったという感触はなかったがタコの頭の半分くらいのところまで切れていた。だが、タコはまだ、絶命しておらず切れた部分が徐々に再生し始めている。ステータスを確認するとタコのHPはあと2割を切ったところなのでこのまま一気に勝負をつけようと思う。因みに、さっきの俺の雷の抜刀術のせいでタコは麻痺している状態である。


「よしっ!一気に畳み掛けるぞ!」


『わかったの!』


『一気にいくぞ!』


『ウルもやるのです!』


「ウルは仲間に気をつけて魔法を放てよ!」


『了解なのです!』


ウルも土魔法のストーンバレットをタコに放っていく。俺は、もう一度抜刀術を放つため木刀を鞘に納める。さっきは雷王魔法を使用したので今回は火王魔法使おうと思う。木刀に火王魔法の魔力を流し抜刀術を一閃する。さっきよりは手応えがあったが、今回は切り口から炎が出現し、タコを丸焼きにしてしまった。タコは炎に包まれやがて動かなくなり消えていった。


「よーし!終わったぞー!」


と、思っていると、グラムとスノウ、ウルが俺の元にやって来る。


『倒したの!』


『大したことなかったぞ!』


『次も頑張るのです!』


タコが消えると共に俺が出した炎も消えており、タコからのドロップ品が出現する。まずは、何時ものごとく魔石が落ちており、そのとなりに大きめの宝石?が落ちていた。俺は、それを手に取ってみてみると青い宝石で綺麗にダイヤモンドカットされていた。


ブルーダイヤモンド

ダンジョン産の宝石。極稀にドロップすることがある。


何かまた、ヤバイものを引いた気がする。俺は、ブルーダイヤモンドをじっくりと見てみるが青い色がとても幻想的で下手をしたら吸い込まれていきそうな感じがする宝石である。まぁ、取りあえずは今はアイテムボックスの肥やしにでもなっていてもらうことにする。

俺が、ブルーダイヤモンドに夢中になっていると宝箱も出現しているみたいなので早速開けてみようと思う。

宝箱には、スキルの書と何故か、たこ焼き用の鉄板と千枚通しが入っていた。


ダンジョン産たこ焼き器

ダンジョンでドロップするたこ焼き器。これを使ってたこ焼きを作るとたこ焼きが上手に作れ、尚且つとても美味しくなる。


ダンジョン産千枚通し(たこ焼き専用)

たこ焼きが上手に焼けるようになるアイテム。たこ焼き(類似したもの)以外には使えない。


何か変なアイテムが手に入ったな。それと、スキルの書を鑑定すると、内容は格闘術であった。


「おーい。誰かこのスキルの書を使うやついるか?」


『今はいいの!』


『俺もいいぞ!』


『じゃあ、ウルが使うのです!』


「わかった!じゃあ、ウルが使っていいぞ!」


『ありがとうなのです!』


ウルにスキルの書を渡すと喜んで使っている。


名前 神月 サイガ

レベル 85

HP 6300

MP 6100

スキル 鑑定 アイテムボックス 木聖術9 抜刀術4 テイム10 気配隠蔽6 火王魔法2 雷王魔法4 闇魔法3 魔力支配5 罠感知9 隠蔽10 気配察知10 魔法耐性9 縮地10 睡眠学習改3 体聖術1 再生魔法2 鍛冶6 

称号

世界初ダンジョン入り

世界初ダンジョンモンスター討伐

世界初フロアボス討伐


種族 ヒュージスライム

名前 グラム

レベル 4

HP 5900

MP 5700

スキル 物理無効 魔法無効 強酸弾5 水王魔法5 超分裂2 超巨大化2 スライムボックス2 

称号

神月サイガの従魔


種族 ホワイトタイガー

名前 スノウ

レベル 45

HP 6400

MP 5250

スキル 咬撃5 斬爪撃4 俊速5 風王魔法3 氷魔法8 身体強化・剛1

称号   

神月サイガの従魔


種族 チャイルドベアー 

名前 ウル

レベル 13

HP 2800

MP 2300

スキル 爪擊4 土王魔法1 噛みつき8 身体強化4 運3 格闘術1

称号

神月サイガの従魔


体聖術

体術の上位スキル。


身体強化・剛

身体強化の上位スキル。効果は2倍で魔力使用量は1.2倍になる。


これで、この階層でやることは終わったので次の階層に移動しようと思う。


「次の階層に行くぞ!」


『『『はーい(なの)(だぞ(なのです))。』』』


俺達は階段を降りていく。階段を降りていくと階段から先は水面が一面に広がっており地面が一切なかった。


「これは、つまり、水の中に入れって事なのか?」


そんなことを考えていると「ざぶんっ!」と、音が聞こえる。見ると3人が水の中に飛び込んでいる。


「おいっ、お前ら、いきなり飛び込んで大丈夫なのか?」


『大丈夫なの!』


『気持ちいいぞ!』


『海の中、綺麗なのです!』


何か大丈夫そうである。


「お前ら、あんまり無茶するなよ。」


『これくらい、無茶じゃないの!』


『そうだぞ。』


『余裕なのです。』


何か、心配した俺が馬鹿みたいだな。じゃあ、俺も水の中に入ってみることにする。俺は、階段から飛び上がり足から水に飛び込む。水中はとても綺麗で水も透き通っている。今の俺は、水中眼鏡をしていないが地上と同じ様に見える。また、意外なことに水中でも呼吸が出来るのだ。そして、もう1つ驚いたことは地上と殆ど変わらない動きが出来るのだ。普通なら、動きは緩慢になるはずだがここの水中ではそれが殆どない。あるといえば、ジャンプしたときに思った以上に浮きがる事と浮き上がったあとに海底に着くまでが少し時間がかかることである。恐らく、ここには浮力が関係しているのではないかと思う。

因みに3人はそれぞれ水中を楽しんでいるようだ。グラムは水中をプカプカとういており、スノウとウルは辺りを見て回り興味津々な感じである。


「おーい。そろそろ行くぞ。」


『『『はーい(なの)(だぞ)(なのです)!』』』


「今回はどうやら水中のエリアみたいだ。地上とは少しだけ勝手が違うから気を付けろよ!」


『わかったの!』


『了解だぞ!』


『わかったのです!』


みんな、そんなことはわかっているみたいなこと言ってるけど本当に大丈夫なのかな?と思ってしまう。まぁ、深く考えても仕方ないので探索を開始しようと思う。この考えがフラグにならないようにと思う。

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